【仕事】デキる上司ほど部下を潰す!:山田玲司先生直伝 自分を守る「4つの作戦」

この世の悩みは「人間関係」だと言い切ったのは、心理学者アルフレッド・アドラーだが、職場の悩みの原因もだいたいは「人間関係」だと言われている。

人間関係というかコミュニケーションの問題かもしれない。

やばい上司

人は、誰しも苦しくなると、過去の成功体験を支えにするものだ。

自分は他人よりも優秀だ、と考えている人ほど、過去の栄光に固執する。

「自分はこうやってうまくいって、今の立場がある。だから正しい。」と思いたい。

思いたいのは勝手だ。だが、それを他人に押し付けてはいけない。

でも押し付けちゃう上司ってほんと多いよね。

デキる人というのは、出来ない人がなんでできないかわからない。

原因や理屈を頭で理解しても、その心情までつぶさにその感覚に身を寄せることはできない。自分ではその挫折感や屈辱感を経験することができないからだ。

誰でも自分にできることが、相手にもできると思ってしまいがちで、デキる人は「自分にできるんだから頑張ればできる」と短絡的に思考してしまうことがある。

そう簡単にはできない人もいて、できる能力がたまたまあっただけなのに、それを「なまけている」「やる気がない」「根性がない」とその人の気持ちの問題だと思ってしまう。

ここに、大きなコミュニケーションにおける問題が発生する。

上司は「できるのにやらない」と思って不信感を募らせる。

かたや部下は「正しいのは分かるけどできない」だけなのに、今までの努力や熱意を全否定されたように感じて、次第に鬱屈していく。

あるいは、上司が過去の成功体験を引っ張り出してきて、前時代的だったり背景が違ったりして通用しないにも関わらず信仰していて押し付けてしまう。

部下は「こんなんうまくいくわけないじゃん」と思いながらも実績と経験がまだ少ないことを理由に拒否できず、やる気を失う。

やたら世話を焼き、手取り足取り細部まで管理したがるリーダーもやばい。

このダンゴムシのようなもの。

「自分の言う通りにすればうまくいくんだ」とやり方から過ごし方までマイクロマネジメントをして、部下を言う通りに動かそうとする行為は、虫をいじくりまわして意図せず殺してしまう幼児と同じだ。

あくまでも、本人の自主性が最も大切な原動力であり、尊重すべき個性なのに、それを否定されて道具のように扱われたら、人の心は簡単に死ぬ。

上に立って部下を育てるとき役立つのは、失敗した経験である。

部下はかつて成功した再現性のない武勇伝より、尊敬する上司の生々しい失敗経験のほうが、よっぽど聞きたいし、よっぽど勇気をもらえる。自分もがんばろう、と思える。

だから、本当に頑張ってできなかったことができるようになった人が、上司に最もふさわしい。

しかし、この資本主義経済社会では、負けたら終わりのルールなので、基本的に減点がたくさんついた人間は、出世しないようにできている。

結果として、あまり失敗を経験できなかった、保守的でリスク回避がうまいだけの、薄っぺらい人間が上に立つことになる。

ぶっちゃけ、システムとして、クズだけが上に行くようにできている。

だから上司にクズが多いのは当たり前のことなのだ。とんでもないブラック社会である。

上司の3要件として「ご機嫌でいる」「愚痴らない」「威張らない」というのがある。

「この3つができないなら人の上に立つ資格はない」とまで漫画家の山田玲司先生はいう。

今まで働きやすい環境を整えてくれて、人間的にも尊敬できる上司は、本当にこんな感じだ。

反対意見は逆に面白がるし、真剣かつ謙虚に耳を傾ける。

『貞観政要』で李世民が魏徴の率直な意見を兼聴することを忘れなかったように、優秀なリーダーはきちんとそこを踏まえている。

それに、会議でもなんでも、せっかくなら参加しているメンバーに楽しく参加してもらおうと態度だけでも明るくする。

そして、権力を振りかざすことを決してしない。

この世は、その逆をやっているマネージャーが多数派だと思う。

上司(他人)は変えられない

いつも不機嫌で愚痴ばかりで威張り散らすような上司と一緒に仕事をするのは、地獄でしかない。しかしそういう人がほとんど。

ではどうするか?

基本的に、合わないところにいてはいけない。

人というのは、合わない場所・合わない文化・合わない集団にいるだけで、疲れ果ててしまうものなので、基本的に向いている居場所で生きていくのが一番だ。

さっさと転職しよう。あるいは、上司がいない働き方を求めて独立しよう。

というのがベストだが、言うは易く行うは難し。なかなかハードルが高い。

つらいところなのが、他人である上司に何とか変わってもらおうというのは、現実問題難しいということだ。

なぜなら、上司は上司なりに人生を歩んできて、そのバックボーンがあってのその人なのであって、私に私の物語があり信念があるように、上司にもそれがあるのが当たり前だからだ。

そのバックボーンをタイムリープして変えることなどできないし、その人にはその人のやり方があり生き方があり意志がある。

それは私が私を尊重してほしいのと同じように、彼らも尊重してあげるべきなのだ。

変わろうとすることは、その人にしか決められない。変化は変わろうと自発的に思ったときにしか起こりえない。

私がコントロールできる範疇の外にある。変えられないものなので、そこはどうしようもない。

今すぐできる!山田玲司先生直伝の「4つの作戦」

だから、変えられるとしたら自分のほうだ。

「なんで?!私は間違ってないのに変わらないといけないの!?」と憤ったそこの貴方。

大丈夫。安心してほしい。

あなたそのもの、あなたの生き方や信念を捻じ曲げる必要はない。

それぞれに粛々と生きたいように生きればいいだけで、あなたは上司の納得できないやり方に首を縦に振る必要もないし、跪く必要もない。

じゃあどんなふうに振舞ったらいいの?ということで、4つの作戦を紹介したい。

①妖怪ウォッチ作戦

人間ではない「妖怪」だと思って接しよう。

同じ人間だと思うからしんどくなるわけで、年取ったジバニャンがなんか言ってるなー、変わってんなー、と思って聞き流すと、結構気が楽になる。

②主治医作戦

私もたいがい精神を病んでいるが、基本的にビジネスに携わっている人というのは、多かれ少なかれ精神を病んでいる。

ワーワーとまくしたてたり、意味不明な行動をしたりしている上司を、「患者さん」だと思って接してみる。

「はいはい、患者さんこっちですよ、今日はどうしたんですか?」と、主治医になった気持ちで耳を傾けてあげる。精神を病んでいる人のカウンセリングだと思えば、時間を浪費するというより、時給をもらいながら精神療法をしている感覚になるので、イライラしづらくなる。

でもこれは、比較的余裕があるときにしたほうがいい。

上司が「今、俺の話、部下に伝わってる!」と勘違いをしてやる気を出し、わりと終わらせるのに時間がかかることがある。しかしガス抜きさせてあげるのには得策。

③動物園の園長作戦

これは①に似てますが、さまざまな上司がそれぞれに狂っている場合に使う。

動物園で日々様々な獣のお世話をするような気持ちで接する方法だ。

無意味なうえに荒れて長引いている会議中など、とても有用。

「よしよし、今日もみんな元気に吠えてるな」と思って数歩引いてみてみると、頭に血が上ることもない。

④悲しみのバックストーリー政策委員会作戦

これは、思いがけず傷つくことを上司から言われたときに実行する。

「この人は、なんでこんな部下を悲ませるようなことを言うようになってしまったんだろうか」と考えを巡らせてみる。

たとえば、誰かより上だとか下だとか、誰のほうがすごいとかダメだとか、相対的な価値観に引っ張られる上司の場合、だいたい親から成績で他の子と比べられ続けてきた幼少期を過ごしていたり、他人にマウントを取られてとんでもないトラウマを抱えていたりしている。

「そうかそうか、ちっちゃい頃につらいことがあって、そのせいで病んでしまったんだね・・・」と思うと、なんとなくその人の人生の不幸に同情して受け流すことができる。

他人に何かを言われたとき、自分が否定されたと感じているから痛みを感じる。

しかし、指摘されたことに学ぶべきものがない限り、その発言はえてして他人の問題の表面化に過ぎない。

つまり、上司が自分にひどい言葉を投げかけるのは、自分に非があるのではない場合、たいてい上司の人生の問題なので、基本的に自分には関係ないことで、そんな言葉であなたの価値は傷つかないのである。

だから、「(あなたのなかでは)そうなんですか、気を付けます」とでも言って憐れんでおけばよい。

まとめ

正直今の上司は本当に困ったちゃんで、結構疲れる。

そんななか、われらが山田玲司先生が、とってもわかりやすく問題解決について語ってくれていたので、まとめてみた。

4つの作戦を実際に実践してみた結果、とてもストレスがなくなったしなんだか優しい気持ちになれるので、おすすめしたいと思った。

いろんなひとがいて、いろんな傷を抱えて生きている。

所詮金を稼ぐための仕事なんてゲームなので、気楽にいこうではないか。

自分の情熱を傾けて作品をつくったり、何かを育てたり、大切な人を大切にしてご機嫌に過ごすことのほうが、人生においては仕事の何億倍も大事なので、つまらないサブクエストで死にたくならないように、一緒にのんびりいこう。

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