【ヘルスケア】腸内細菌がこころとカラダを司る?心を整えるために注意したい3つのポイント

こんにちは! ちあき です。
腸内細菌が、脳 心理 に様々な影響を及ぼすことがわかってきています。
大量に飲酒していると下痢と便秘の繰り返しに悩まされませんか?
それは腸内細菌叢(腸内フローラ)の乱れが原因かもしれません。

腸内細菌叢(腸内フローラ)とは、人それぞれ違う、腸内の細菌のバランス状態のことをいいます。

善玉菌、悪玉菌、などといいますが、全てがバランスを保っていてはじめて良い体調やメンタルが保たれると言っても、過言ではありません。

◼︎腸内細菌が脳の発達に影響する

腸内細菌があるマウスとないマウスだと、ないマウスは攻撃性が強い性格になります。

ないマウス(無菌マウス)では、不安や感情にかかわるセロトニンやドーパミンなどの脳内物質の量が少なく、脳が変化してしまったと考えられています。

参考文献:人間総合科学大学 藤田 紘一郎 先生
『こころとからだの免疫学 -腸内細菌の働きを中心に- 心身健康科学 8巻2号 2012年』

人間の体には、約10mgのセロトニンが存在していますが、このうち90%は小腸の粘膜上のEC細胞という細胞の中にあります。

このEC細胞は、セロトニンを合成する能力があります。

残り8%は血小板に取り込まれて血中にあり、残りたった2%が脳に存在します。

◼︎腸内細菌の乱れがストレスの原因になる

不安や緊張感は、腸内細菌の善玉菌(ラクトパチルス菌)を減らし、悪玉菌(クロストリジウム菌)を増やすという、ソ連の宇宙飛行士を調べたデータがあります。

阪神淡路大震災でも、同じような現象が確認されています。

これらの菌の変化の原因は、極度のストレスです。

その機序としては、消化管局部でカテコールアミンという物質が放出されることで、病原菌が増殖したのではないか、と考えられています。

つまり、「ストレスにより悪玉菌が増える」ということが示されています。

また、腸内細菌が一部の神経伝達物質の分泌量を決めて、人の精神に影響を与えていることがわかりました。

九州大学の須藤信行教授らの研究では、ストレスを与えられたとき、腸内細菌有りのマウス よりも 腸内細菌無しのマウス のほうが、コルチコステロン量が多く分泌されていていました。

つまり、腸内細菌が正常なマウスのほうがストレスホルモンが少なかったのです。

副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンであるコルチコステロンは、ストレスを感じると生成され、ずっと分泌されつづけると「うつ」状態になります。

これはマウスの試験ですが、人間においても、腸内細菌叢の乱れがうつの原因になる可能性があるのです。

さらに興味深いのは、無菌マウスの脳内の海馬や前頭葉では、ノイトロピン(生体内に備わっている痛みを抑える神経の働きを高める作用がある)等だけでなく、セロトニン量も優位に低下していました。

セロトニンは、心身を安定させ、現状に満足感を与えてくれるホルモンです。

足りなくなると、情緒不安定になるといわれています。

セロトニンの合成に必要なビタミンB6 ナイアシン 葉酸などのビタミンは、腸内細菌によって合成されているので、

腸内細菌叢の乱れ

=セロトニンに必要な原料の合成阻害

=セロトニンが足りない

という状況に陥りやすくなってしまう、と考えられます。

つまり、腸内細菌がストレス反応を抑えたり、脳内に神経成長因子や神経伝達物質を送り込んでいることが、どうやら確からしい、ということが示されたのです。

◼︎じゃあ整えるためには具体的に何をしたらいいの?

管理栄養士の先生にヒアリングしたところ、以下の3つのポイントが今のところ腸内フローラを整えるためには必要なのではないか、と言われているそうです。

1、食物繊維を摂る

…穀類や野菜類、豆類、果物類などの植物性食品は、腸内細菌のエネルギー源になります。ですので、食物繊維を充分に摂ると、腸内細菌が適正に増えて、ビタミンB群の合成が増強されて、セロトニンの前駆体を生成して脳に送る手助けになると考えられます。

2、ファーストフードやコンビニ食を控える

…防腐剤や添加剤がよく含まれている製品は、腸内細菌を弱らせてしまうと言われています。コンビニ食も最近は自然派の物も増えましたが、商品表示をチェックしましょう。

3、発酵食品を摂る(プロバイオティクス)

…納豆、キムチ、ヨーグルトなどの発酵食品を摂取すると細菌を体中に取り入れることができ腸内細菌が増加します。しかし、腸内細菌叢はひとぞれぞれのバランスを持っているとされており、ひとによりどのメーカーのヨーグルトがいいかは違うとさえいわれています。体に合う菌を含有している製品を見つけることが大切です。

いかがでしたか?

これらは一説に過ぎません。

医学的な研究をもとに構成しましたが、現在臨床研究がすすめられている領域なので、ご了承ください。

しかし、一般的に考えてみれば、私たちアルコール依存症の患者は乱れに乱れた生活により腸内が悲鳴を上げていておかしくない、と私は思っています。

当時、私は下痢と便秘を繰り返し、おなかの調子はとても悪かったのですが、断酒した今では決まった時間に便意を催すし、腹痛に悩むこともなくなりました。

我々はもともと、必要なホルモンや神経伝達物質が欠乏しているかもしれません。

だから、患者の多くが、気分の落ち込みや情緒不安定に悩まされているのではないでしょうか。

まずは、腸内を整えて、うつや情緒不安定の素養を取り除いていくのもよいと思います。

では、また。

読んでくださってありがとうございました!

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