【出産】転勤族の永遠の悩み「里不帰出産」vs「里帰り出産」のメリット・デメリットまとめ

こんにちは、 ちあき です。

転勤族は自宅から遠く離れて勤務している人が大半です。 そこで必ず問題になるのが、「出産をどこでするか?」です。

正直、結論から申し上げれば、どちらがいい、ということは言えません。

最も重要視すべきことは、妻がどちらが安心してお産に臨めるか、という一点だけです。あとはすべてオプションです。

人生において選択は、「損得」ではなく「納得」です。どちらの道にも、良い面と悪い面が半分ずつあり、いばらの道であることには変わりなく、どちらの道なら苦しみに「納得」できるか、という2択であると言っても過言ではないでしょう。

では、私たちが最終的に「里不帰(さとがえらず)出産」と「里帰り(さとがえり)出産」をどういった点で吟味して最終的に決定し、結果どうだったか、を振り返ってみましょう。

夫婦の譲れない条件を話し合う

まずは、妻と、よく話し合います。どんな出産をしたいか、は「夫婦で」決めましょう。私たちの譲れない条件は、下記の通りでした。

  • 安心して出産できる産院がある場所で産みたい
  • 立会い出産したい・してほしい
  • アルコール依存症の夫(私)が再飲酒しにくい状況にしたい
  • 産前産後の大変な時期に妻を姑にできるだけ近づかせたくない
  • ひとりでは心配で洗濯や炊事などを任せられるサポートを受けたい

この5つを満たす状況をつくるために、最終的には「里不帰出産」を選びました。

妻の実家付近は冬は積雪がひどく、すぐに産院に移動できない可能性がありました。また、充分なスタッフと設備を兼ね備えており安心して出産できる病院が県立中央病院くらいで、飛行機で国内乗り継ぎしなくては私も駆け付けられない距離であり、1番目・2番目の条件に里帰り出産が適合しませんでした。

また、私は以前妻が実家に帰省したタイミングでスリップ(再飲酒)した前科があり、安心して里帰り出産できない、という妻の私に対する不信・心配もありました。

4番目・5番目を満たすためには、産前産後にサポートを頼むとすれば選択肢はひとつ、「義母の旅費を負担して私たちの自宅にお越しいただく」でした。

このように選択すれば、両者にとって納得感のある決定ができます。無論、私にとっては1ヶ月以上他人である義母が家にいるわけですから、強いストレスがかかる状況ではありますが、妻にとって最もConfortableであることが最優先なので、今振り返ってもこれで最適解でした。

「里不帰出産」のメリット・デメリット

メリット

  • 夫がほぼ確実に出産に立ち会える
  • 妻が心細いとき、夫がいつもそばで支えられる
  • 夫が新生児の我が子のケアに関われる
  • 出産という命を懸けた一大イベントを夫婦で乗り越えることで、夫婦間の絆が深まり、夫は父親になったという実感を持ちやすい
  • 義母がきてくれれば、生活もろもろのサポートをしてくれるので、家事の負担が激減し、妻は産前産後リラックスすべきときにリラックスできる。
  • 出生届や行政での手続きなど夫に依頼すればタイムリーに実施できる。
  • 夫がおむつ替え、沐浴、ミルクを作る、着替え、あやす、など一通りの技術を一緒のタイミングで学び習得できるので、その後夫に子供を任せて外出するなど産後比較的フレキシブルな対応が可能になる。

デメリット

  • お金がかかる。(帰れないほどの距離の旅費を往復分負担するのは結構痛手)
  • 生活リズムが乱れる。
  • 夫の仕事のパフォーマンスを下げ、支障をきたす。
  • 産後クライシスに陥る可能性がある。(妻はホルモンバランスの変化により感情的かつうつ傾向になりやすく、夫も育児参加をしていればいるほど負荷がかかりストレスをため込みやすくなるため)
  • 出産後、新生児の世話について、四半世紀前の知識で義母から口を出される。往々にして祖父母というものは自分の子供の教育と異なり、より過保護で神経質になりやすい。
  • 手伝いにきた人に対して、孫可愛さにだっこしたがる割には下の世話など汚れ仕事はせず、その都合のよさにイライラする可能性あり。
  • 長期間になると夫の精神が崩壊する可能性がある。(義母を含む他人との共同生活に強い耐性が有れば、あまり問題なし)
  • 夫がアルコール依存症の場合、義母が飲酒者だと地獄(これはかなり特殊)

旦那さんのデメリットが目立ちますが、覚悟するしかありません。私は覚悟してお呼びしたし義母のことはそれまでそんなに嫌いではなくむしろ好きなほうでしたが、今回の出産を機に死ぬほど大嫌いになりました。

一緒に生活をともにすれば、今まで見えていなかった部分が見えてきます。口を開けて食べるクチャラーだということとか、何度お願いしてもすぐ忘れるアホだということとか、「私はこういう性格だから慣れてください」と言ってしまうマイペース&気遣いができない図々しい性格だということとか。それらもろもろのストレスが積み重なると、本来お互いに喜ばしいはずの出産というイベントを経て関係が変化してしまう可能性があります。奥様は、万が一、私のように夫と自分の母親の関係が著しく悪化する可能性があることを、覚悟する必要があるかと思います。

「里帰り出産」のメリット・デメリット

メリット

  • 妻は自分の実家なので、勝手知ったる我が家であり、精神的に楽。
  • 妻は食事や洗濯などの家事を任せておけるので、肉体的にも楽。
  • 夫はいつも通り仕事ができる。(睡眠時間の確保・精神的負荷の軽減)
  • 第2子の場合、2番目の子の面倒も見てもらえることがある。
  • 産後のメンタルの不調により泣いて当たったりしても親なら多少大丈夫。

デメリット

  • 夫に家事を仕込んでから出発しないと帰ってみたら家がゴミ屋敷になっていることがある。
  • 飛行機に乗れるのは最低でも生後1ヶ月健診が終わってからなので、通算約3ヶ月近く夫と離れ離れになり、その間コミュニケーションがとりづらくなる。
  • 妻が里帰り先に移動する際、往路は身重で、復路は幼子を連れて、長時間の移動が必要になるので、大変。
  • 初産の場合、出産の大変さや新生児の夜泣きを経験できないため、父としての実感がわかない・実感を感じるのが遅くなる。
  • 夫がおむつ替えや沐浴などのやり方を全く知らないので、役に立たない。一から教えてもうまくいかず、育児スキルの向上に時間がかかるか、あきらめざるを得なくなる。
  • 夫が不摂生をしている場合、体調を崩す。
  • 妻は実家とはいえしばらく離れていた家であり、人によっては長期滞在するとそれなりにストレスが溜まり、お金の面で気がとがめることがある。

実は、転勤族の女性は里帰り出産をする人の割合のほうが高く、知り合いもおらず慣れない転勤先よりも、なじみのある地元に帰って出産することが多いようです。

転勤族の妻たちは、いきなり1か月前に通達される夫の辞令に振り回されて、転勤先で鬱になる人も少なくありません。同僚にヒアリングしたところ、転勤先での仲間のいない子育てや出産で鬱状態になり、夫との関係を悪くした、という事例は数多く確認できました。これまでに築き上げてきた友人とのコミュニティーから引きがはされ、単独で知り合いのいないエリアにぶち込まれる辛さは想像するに余りあります。しかも、子供を初めて出産する、となればなおのこと不安ですし、夫にあたりたくもなります。

奥様のタイプがもし、ナイーブで人付き合いが上手ではなく内気な性格であれば、里帰り出産がベストだと思います。

まとめ:妻と子供にとって何が最も快適か、がカギ

結局、妻と子供が健やかに安心して過ごせる環境を創るにはどうすればいいのか?だけが、選択する唯一の基準になります。夫はどちらを選んだとしても違う問題に苦しみます。奥様もどちらを選んだとしても違う問題に苦しみます。

私はいまとても苦しいです。しかし「里帰り出産にすべきだったか?」と聞かれれば、「そうではない、やはり選択は正しかった」と考えます。

夫や妻が、自分のことだけ考えてConfortableな選択肢に誘導し、それが叶ったとしても、いずれしっぺ返しを食らうことになります。ひずみは確実に夫婦関係やお互いの実家への人間関係に残ります。それは自然なことであり、仕方のないことです。

だから、私は妻を最優先する選択肢を選ぶことに「納得」して選択したので、想定外のきつさではありますが、なんとか耐えていられます。

これから一緒に一生を過ごしていくのは、それぞれの父母ではありません。妻であり、夫です。夫婦で育てていくのです。夫婦で家族を創り生きていくのです。それをはき違えて、形式に囚われたり、他人(親含む)の意見に翻弄されて、よく考え二人で話し合わないまま決定すると、後で必ず後悔することだけは間違いありません。

夫婦二人で、この難局を乗り切り、喜ばしい我が子の誕生を素直に祝福できるよう願っています。

では、また!

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