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【発達障害】発達障害にとってテレワークは快適だという話

ADHD併存のASDである私にとって、このコロナウイルスにともなう在宅勤務推奨はとても喜ばしいことです。

なぜなら、今までの定型発達者に合わせた働き方は、とても窮屈かつストレスフルで、理解しがたかったから。

今日はその日ごろの鬱憤を愚痴りたいと思います。

 

発達障害の私が会社で働くうえでクッソ嫌だったことBEST5

まずは、今まで何が嫌だったのか、まとめてみたいと思います。

 

①無駄に集まる会議・研修

ずっと何の生産性もない話を密閉された部屋で行います。

酸素が薄いです。人臭いです。密です。

次第に気持ち悪くなります。

しかもずっと座ってないといけない。私は長い間座っていると、体をゆすったり貧乏ゆすりしたり、指をトントンしたくなります。激しくイライラします。でもそれをすると「落ち着きがない」と怒られます。知るか。

どこの国の拷問だったか忘れましたが、背が伸ばせない狭い檻に、長座前屈姿勢のまま縛り上げてずっと放置する拷問があります。

背が伸ばせないので、圧迫感に恐怖感をつのらせます。次第に腰椎が軋み、対象者は悲鳴を上げます。死ぬほどでもないがずっと苦しく痛い状態で放置されるというむごい拷問ですが、まさに会議はそんなイメージです。

 

②フリーアドレスのオフィスで内勤(事務処理)

私は、人が背後を通るだけで落ち着きません。立ち止まられたら絶対振り返ります。

しかもアホみたいに大きな声でしゃべっている社員や、くちゃくちゃ何か食べている社員や、キーボードをたたく音、何かを落とした音、扉をとじる音など、オフィスって騒音がすさまじいです。

こんなやかましい環境で集中するなんて、どだい無理な話です。

それだけでも無理なのに、中身のない話を話しかけてきます。マジで勘弁してほしい。

話しかけられると作業が止まります。ASDは一つのことに過集中はできますが、マルチタスクはすこぶる苦手なので、毎回どうでもいい話で中断させられて、ものすごくイライラします。

しかも、いつ話しかけてくるか、わからない。お化け屋敷で素数を数えているようなものです。びっくりしたら1からやり直し、みたいな感じで、心が折れます。

ふつうに神経が衰弱します。その徒労感といったら、まさに賽の河原みたいな感じです。

それを活発なコミュニケーションのために、固定のデスクをつくらず、フリーアドレスにするなんて狂気の沙汰です。

背後を取られないように毎回律儀にすみっこぐらししているのに、その安全地帯をどうでもいいパリピ社員が奪っていたりしたら、私の内勤はもう実質不可能になります。だからそういうときは帰ります。

 

③即対応しないといけない電話・メール

文明の発展を私ほど恨んでいる人はそうそういないでしょう。

携帯電話やネット技術が発達してしまったことにより、いつでもどこでも社畜に変身できるようになってしまった、この現代社会は軽く地獄です。

「さあ頑張ったしちょっと落ち着こうかな」と思ったら、見計らったように話したくない人から電話かかってきます。あれ何なんでしょうかね?見てるのかな…?と思うくらいドンピシャのタイミングで着ます。

今は外回りが忙しいからそれだけに集中したいってときに限って、「今日中」とか「ASAP(as soon as possible(可及的速やかに)の略)」とか書いてあるメールがきます。追い込むように上司から「返事まだ?」みたいな催促の電話がきます。

「今それどころじゃないっちゅーねん、見てわからんのか?!…あ、見てないからわからんか。」みたいな、振り上げたこぶしをどこに振り下ろしたらいいのかわからない、あのやり場のない感情…。ひとりになって泣きたくなります。

しかもそういう「急いでくれ」という要件に限って急がなくて良かったり、本部の事情でもう一回やらないといけなくなったり、それなら邪魔しないでほしかったよね、っていうことばっかりなので、ものすっごく心が清らかな時にしか、電話は取らないようにしています。

 

④ミーティングや社内企画のスケジュール調整

絶望的に都合が合いません。

いやがらせかと思うくらい、違う日時を指定してくる上司たち。「ほんならもうやめましょっか」って言いたくなります。イライラします。

ていうか、そんな大したことしてないくせになんでそんなに無駄に会議でスケジュール埋めてんだよ。それだけ話して時間使ってたらもっと建設的な話でるだろ。何を話してるんだ毎日。

そもそも、集まること自体に意味がないのです。

今回はっきりしたのは、この発達したネット社会において固定した場所に集まる必要などなく、その制約条件さえなければある程度の人数は仮想空間に集まれるわけで、ミーティングをどうしてもしたいなら、希望者だけでネットでやれば事足りるということです。

それなのに、やたらひとっところに集まりたがる社員が多いこと多いこと。さびしんぼかよ。免疫細胞や血小板の凝集作用じゃあるまいし。無駄に密なんだよなぁ。

しかもせっかく決めたのに、直前になって変更したり、「○○の時間にしていい?」とか聞いてくる、あれマジで勘弁してほしいです。

こっちはもう一日のスケジュールをそれを見越して完璧に組んでいるし、もうそうしないと動けないマインドになっているのに、総崩れします。

もう無理…ってなります。

それがあんまりわからないようで、しっかりここぞとばかりに予定変更して心を折りにくるので、もはや感心しています。

(そういう日はもう何もできないので寝てます。)

 

 

⑤通勤ラッシュ

これは田舎に来たので少し緩和されましたが、都市部で働いていたころはもうこれだけで「はい。今日も一日お疲れさまでした」って感じでしたね。

電車、混む混む。埼京線で足が浮くとか言われて「んなバカなw」って思ってましたけど、浮きました、85kgの私が。

すごいエネルギーです。発電に使えばそれで電車が動くんじゃないかと思うくらい無駄にすごい。ほんとすごい。

ただでさえ人に会いたくないのに、至近距離に知らないおっさんの顔があって吐息がかかる狭い箱に1時間はゆられないといけないこのきつさたるや、筆舌に尽くしがたいです。阿鼻叫喚です。

女性が目の前にいようもんなら、痴漢と疑われないように両手を挙げて予防策を取らないといけません。中年のおじさんと密着しなきゃいけないのは女性だっていやだよな、と思いながら、これしかないんだよな、と諦めて濁った瞳で虚空を眺め両手バンザイを続けるしかありません。飛び立ちそうです。

車もイライラします。今は社用車で通勤していますが、割り込むわ、ウインカーださねーわ、急ブレーキするわ、俺をイラつかせるために運転してくれてるんですか?ってくらい1日20回はイラつかせてきます。しかも朝・夕に集中してやってくるんですよね。

みんな急いでるんだろうし、行きたくもないところに行くので気持ちもささくれ立ってるんだと思います。

 

 

集まる必要性がないなら、時間や場所は各々好きにすればいい

さて、発達障害関係なくただの愚痴になってきた感が否めませんが、こんな感じでイライラする一番の原因は、「朝定時に出社しなくてはいけない」だったり「会議で集合しなくてはならない」という、場所や時間を限定する働き方に起因していると思うんですよ。

今回コロナウイルスでリモートワーク・在宅勤務が推奨されてはっきりしたのは、

「なんだ、集まらなくてもいいんじゃん」

ってことです。

集まらなくても、まわるんですよやっぱ。

うちの会社なんて月に2回1日中会議してましたけど、それがそもそも必要ないけど、少なくとも集まる必要だけは確実になかったってことです。

おかげで、この縛りがなくなるだけで、クッソ嫌だったことの①②④⑤は解消されました。

めっちゃ快適です。うれしー!!もうずっとこのままでいてほしい!!

だって聞いてるふりして適当に聞き流すことだってきるんです。周囲に監視の目が無くて、後ろをだれぞが通ったりしなくて、静かで落ち着ける環境ならば。

つまんなかったらゲームしてればいいし、本読むのもいいし。特にワンウェイで垂れ流されていて聞いてくれと言われているような一方的な配信の場合、結局一生懸命聞いても大したことはしゃべっていません。

話すべきことだけを短時間でオンラインで話し、各々好きに時間を使える…これ以上に素晴らしい事があろうか。いや、無い。(漢文の反語形なつかしい)

 

ASDの特性からなぜ快適なのか考える

ASD(自閉症スペクトラム)という発達障害は、一般的に以下のようであると言われています。

  • 騒がしい場所が苦手
    聴覚の過敏さから、騒がしい環境が苦手です。音の刺激が強く不安定になりそうな場合は静かな場所に移動したり、耳栓やイヤホンをつけるなどの対策がとれるとよいでしょう。
  • 情報受信が特異的
    曖昧な情報を理解することに苦手さがあります。情報伝達の際には、以下を意識しましょう
    ▶文字やイラストを使う
    ▶×抽象的 〇具体的
    ▶「走らない⇒歩く」など肯定的に
    ▶端的に段階的に
  • 感想を表現することが苦手
    “正解”のない感想を表現することに苦手さがあります。焦らずに「つまりxxということ?」と問いかけながら言葉を引き出すなど、本人の思いや考えを言葉にするためのサポートができるとよいでしょう。
  • 突然の予定変更が苦手
    先の見通しが立たないことに不安感を覚えることがあります。急な変更は避け事前に情報を伝えられるようにしたり、どうしても変更が必要な場合は意図や理由を伝えましょう。
  • 失敗への恐怖心が強い
    失敗することへの恐怖心が強く完璧主義になることがあります。段階的に耐性がつけられるよう「惜しかったね」と婉曲的に伝えるなどの工夫が必要です。”失敗しても大丈夫”という経験を積んでいきましょう。

出所:【図表でわかる!】ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー)の特徴 | ASDって何?どんな困りごとがあるの?

これらは定型発達者の目線でかかれているのか、若干「定型より苦手なことが多い」みたいな書き方ですが、わたしたちからすればこんな不条理な、しかも変えられることなのに、理由もなく変えないで耐えようとする定型発達者とは、やはり感覚が違うとしか言いようがありません。

しかし、私が先ほど列挙したクッソ嫌なことと見事に合致しています。

つまり「苦手な人もいるんだし、ただ選べるようにすればいいだけなんでは?」と思います。

 

まとめ:このままテレワークが定着してほしい

会議は自由参加にして、参加したい人で話し合えばいいし、話し合うにしてもリモートで参加できるようにすれば、参加できる人は増えるでしょう。

それじゃあ参加してくれなくなる?

そりゃあ、意味ないって思われてるからです。それに誰もしたくないから集まらない、したくないことなら、しなければならない理由を明確にするべきです。

ああ、どうしてもしなくちゃいけないんだな、ってわかる合理的な理由があれば、みな参加するでしょうし。

理由もない、意味もない、やりたいひともいない。

そんなこと、やめちゃえばいいのに、ということをいつも思います。

でも、いうとみんなそれを言っちゃおしまいよ…みたいな顔します。意味が分かりません。

このコロナウイルスのパンデミックが、人が集まるリスク・ストレス・環境に対する感じ方の多様性について、みなが深く考える良いきっかけになったらいいな、と思います。

【発達障害】ASD(自閉症スペクトラム)としての生きづらさ

発達障害の私の特性は、人を傷つけやすい。

 

①中断させられること

たとえば私は、一つのことに集中しているときに煩わされるのが、ものすごくストレスだ。

ブログを書いているとき。

仕事をしているとき。

食事をしているとき。

寝ているとき。

何かをするためにマインドセットした後に、それを中断しなくてはいけないとき、神経がブチブチと音を立てて断裂するような感じがする。

精神が千切れる音がする。

また集中し直そうとしたときには、完全に気が削がれていて、思い描いていたことが霧散している。

そんなことが繰り返されると、もう何もしたくなくなる。したいと思っていたこと、したいという感情自体が、煙のように消えてしまう。

他人と接する可能性があるときは、いつ何時でも自分がやっていることより他人のタスクを優先できるようスタンバイしておかなくてはならない。

つまり、100%集中などできはしない。

100%集中して作り上げたものでなくては、不満は必ず残る。やり切っていないからだ。全力を尽くしたと言えないものを、私は私自身が好きになれない。

せっかく気持ちを多少込めたとしても、それを見るたびに「邪魔さえされなければ」という我執が首をもたげる。そんな不快なものは、いっそ存在しないほうがいい、とゴミ箱行きになる。

私の文章も、考えていることも、取るに足らないチラ裏にでも書いておけよという内容かもしれない。実際そんなレベルのものだ。それの多少の良し悪しに拘って何になる、という思いもあるにはある。

しかし、私が今まで綴ってきたものは、そのときそのときの全力のひと振りであり、だからこそ読み返したときに気づきがあるのも事実だ。

だからのめり込んでしまって、周りが見えなくなる。

 

②予定変更

たとえば、予定変更があると、動揺するしイライラするし、パニック状態になりやすい。

あらかじめ考えていた予定や効率や心構えを、一度全部ぶち壊しにされる。本当に挫けそうになる。

「なんだそのくらい、さっさと気持ちを切り替えればいいじゃないか」と言われるけれど、みんなどうやってやっているのか、本当に不思議でならない。

感覚的には、数日かけて進めたゲームのセーブを全部消されたくらいのインパクトがある。それを「そのくらい」と捉えてさっさと切り替えて過ごすなんて、私は何回輪廻転生してもできる気がしない。

もはや悟りを開き何にも動じない心に至るしか道はないと思っている。

予定が変わってしまったら、とにかく深呼吸して、落ち着く。呼吸に意識を集中させる。

でないと、気づいたらパニックになっていて呼吸をしていないことがあるからだ。呼吸がうまくできずに、ノルアドレナリンが放出されてどんどん気持ちが不安定になっていくから、最初が肝心。

 

生きていかなくてはならない

こんな調子で、恐る恐る生きている。

この世で、社会的な生き物として、つまり人として暮らしていくためには、常に他人がすぐそばにある環境に適応しなければならない。

予定変更など日常茶飯事だ。そうなってもパニックになったり、人や物に当たってはならない。

 

それだけのことだと思われる、それらのことが、とてつもなく難しくて辛くなる。

その場に応じたTPOをわきまえ、自分のタスクは確実にこなしつつ、他人にも気を配り、社会全体の最適化を目指さなければならない。

なぜなら、それができない場合、一番近くにいる誰かを蔑ろにしたり、邪魔されるストレスをぶつけたりして、傷つけてしまうからだ。

 

私は人を傷つけたくない。

でも、生きている限り傷つける。

ASDとしての生きづらさはここにある。

生きているだけで、ストレスなのだ、この世は。

私が人を傷つけずにいるためには、究極で言えば、私がいなくなることだと思う。

ゼロになればマイナスは生まれない。何をかけてもゼロだ。存在がない、ということはある意味で「影響を及ぼさない」という価値がある。

自分が自分らしく生きてあまり社会的に難だと思われない人には分からないだろう。不協和音を奏でることしかできない亜種として生きる人の気持ちは、亜種にしかわからない。

精いっぱいやってきたつもりだが、さらなる改善を見込むためには、自身の心情と思考プロセスの説明を簡潔に分かりやすく伝える技術が不可欠だ。

だからこそのアサーティブネスなのだが、今はなんだかすごく疲れた。

【発達障害】自閉症スペクトラムが取り入れて有効だった3つの対策

発達障害で働くって大変ですよね。

次から次へとわいてくる面倒な仕事。いきなり180度変わる本部の営業方針。

騒がしいオフィスで何度も話しかけられて、今している作業に100%集中できなくても、時間内にタスクを終わらせなくてはならないストレス。

待ち合わせには絶対に遅刻できないプレッシャーを抱えながら日々タスクに追われる毎日。

そんな毎日を少しでも楽に過ごせるようになった3つの有効な対策についてまとめてみました。

 

①メールや電話は自分のタイミングでチェックする

メールと電話がストレスでした。

なぜなら、勝手にかかってくるし、勝手に送られてくるからです。しかも、今日中にお願いしたい、などという急な案件を送ってきたりするから困ります。いつも「何か急に来るのではないか」とメールが来るたびにソワソワします。

これでは、全然今やっている仕事に集中できませんでした。

 

そこで、

メールチェックをする時間は10時~11時の1時間と決めることにしました。

それ以外は、一切見ない。スマホの通知も全部OFFにします。

そうすれば、メールのストレスにさらされるのは、AMの1時間だけで済みます。

緊急の案件なら、電話してきます。

電話も取りたくないときは、取らない。

取らなくても、本当に緊急ならば、SMSを送るなり、留守電を残すなり、相手が伝える方法をとってくれます。

それを午後余裕があるときにチェックすればいいだけ。

 

私は人と話したり、何か文章を読んだり送ったりするとき、とても神経を使うので、すぐ疲れてしまいます。

限られた人と接することができるエネルギーは極力、得意先への訪問など、自分がやろうと決めた行動をとるために割きたいのです。

それが結果的にパフォーマンスを最大化させるからです。

会社が最も求めているのはそれなので、私は堂々とメールも見ないし、電話も取らないことにしています。

 

②1週間に1回、平日に半日好きなことをする時間をつくる

ASD(自閉症スペクトラム)がストレスを解消するには、したいことを心置きなくする必要があります。人とワイワイ話すとか、愚痴を話すとか、おいしいものを食べるとか、そんなことではストレスは効率的に解消されません。

そこで、1週間に1回、平日に半日、自由に使える時間をつくることにしました。

そうしたら、読みたい本を読めずにイライラしたり、ブログを書きたいのに書けずにイライラしたり、人に会わずに一人静かに過ごしたい時間をとれずにイライラしたり、ということが少なくなりました。

 

独りでいる時間は、誰にとっても重要で、とくにASDには必要不可欠です。

子育てをしていると、家は安息の地ではありません。家に帰れば父親という役割と仕事が待っています。そうなると、仕事中平日に、自由に過ごせる時間をつくるのが手っ取り早いのです。

しかしこれは、みなし労働制になっている営業職の特権かもしれません。デスクワークだとあまり自由に、というわけにはいかないので、大変ですね。

 

③意味がないと思うことはやらない(思い切って止める)

会社で仕事をしていると、とてつもなく意味のない飲み会や報告書や会議が往々にして多数存在します。

私は、そういうのをやめてみました。

「やめる、といったって、飲み会は出ないといけないし、報告書は書かないといけないし、会議には出ないといけないんじゃないか?そんなことは通らないよ」

と思うかもしれませんが、これが意外に結構止められます。

全部は無理かもしれませんが、少なくとも飲み会は一切出ないで過ごしていても何の支障もありません。

報告書は、とくに社内で出世するために書くようなろくでもないものに関しては「私は書きません」と言えばそれまででした。法律を根拠として義務化されているお金が絡むもの(「年末調整」や「勤怠管理」や「申請書」など)は必要ですが、あくまでも本当に必要なのは、被雇用者として提出が必須な最低限の書類だけだと思っています。

社内の会議用資料はつくるのをやめました。口頭で紹介します。あるいは今あるものを簡素に用います。要は話したいことが伝わればいいからです。そして話したいことは5秒ぐらいで終わります。時間をかける意味がありません。

会議も、自由参加のものはでません。皆が出ているから、という理由で何となく出てストレスをためるよりも、その時間でリフレッシュしたほうが良い。

必須の会議が月に2回ありますが、それはしかたがないので出ています。出席はしていますが、すでに結論は決まっているので、あえて何か物申したりしないようにしています。この無為な時間を過ごすことが仕事だ、と割り切り、Kindleなどで本を読んだりネットサーフィンしたり自由に過ごしていますが、特に支障はありません。

全社方針で出ていることも、基本的には、ちゃんと意味があるな、と思うことしかしないことにしました。

やっているかどうかのチェックは入るので、とりあえずやっていることにして会社には報告しておけばいいのです。それでも全然問題ありませんでした。

結局、会社は実績が上がればいいのですから。

そして私は独自にやりたいことをやり、貢献したいように貢献する、それでWin-Winです。

意味がない会社からの指示を徹底しようと躍起になっている上司の顔色をうかがいながら、内心意味がないよなお思いつつやりたくもないことを必死にやったって、いい結果になるわけないし、何より自分が潰れます。それは最も愚かなことです。自分が何より大事です。

 

まとめ:基本的に向いてないのによくやっていると思う

ASDは会社勤めには向かないな、と毎日思います。

そんな向いてない環境で毎日仕事してるだけでも、充分えらいんですよ、我々は。

意味のないことはできないし、やりたくないことはできない、この性質は、会社という意味のないことでほぼ構成されている組織のなかで働くことに向いていない。

やらなくてもいいことは、やらなくてもいいじゃないですか。

やらなければならない合理的な理由があれば、納得して我々はやるはずです。ある意味、我々を納得させられないなら、それはやらなければならないことではないから、だと言えるでしょう。

自分らしく、働いていきましょう。

【発達障害】集団でいることは、とてもストレスだという話

私はとにかく、複数人で行動を共にするのが苦手だ。

 

たとえば、レストラン。

自分がA定食を頼んだとしよう。

一緒に来た人が、B定食を頼んだとしよう。

 

私は、A定食のコスパと今食べたいものを総合的に勘案して、ベストの選択としてA定食を選んでいるので、A定食を100%摂取することを前提として行動を組み立てているのである。

しかし、往々にして、一緒に来た人は、「それ一口ちょうだいよ」という。

それにより、私の計画は崩れる。

B定食を食べることを想定しなくてはならない。

そして、A定食のおかずが減ることを想定しなくてはならない。

となると、私はA定食ではなくて、C定食を選んで、相手にあげることを加味したうえで満足が最大化するように選択を変えなくてはならない。

それが、ものすごくストレスなのである。

 

A定食を食べたいなら、A定食を頼めばいいし、B定食を選んだなら、B定食を食べることに徹してくれればいいのだが、なぜか定型発達というか他の人は、他人が頼んだ物を欲しがる。

それなら、たくさん食べられるようトレーニングをして、A定食とB定食を両方食べられるようにすればいいのに、といつも思う。

 

遠足のお菓子についても同様である。

要りもしないお菓子を、バスのなかでまわされて、自分のお菓子を分けるように要求されるのが、本当に嫌いだった。

特に私は友達などいなかったので、なぜ顔見知りの他人に選びに選び抜いたお菓子を与えなくてはいけないのか、はなはだ疑問だった。

限られた予算のなかで、満足度が最大化するように厳選されたお菓子たち。それらは、私が食べるために準備されたものだ。その他の有象無象の胃袋におさめるためにあるのではない。

私は、しぶしぶお気に入りをあげるよりは、どうでもいい食べたくないもので、低予算かつ大量にあるものを、ひとつは選ぶようにして、お菓子を他人に見せないことで、うまく対策を講じてきた。

その「私としてはどうでもいいお菓子」をトレード用の生贄とした。有象無象たちの要求があれば提供し、自分のお菓子を守る。他の私のためのお菓子を見せさえしなければ、「あ、それおいしそう」などと言われて略奪されることが防げる。

その「私としてはどうでもいいお菓子」を買うために予算は削られるが、致し方ない。背に腹は代えられない。

 

同じことを何回も言わないといけなかったり、他人がしゃべり終わるタイミングを見計らって会話に入るのも、とてもストレスだ。

大縄跳びのようだ。

皆がタイミングよく飛んでいくのに、自分はうまく入れない。タイミングが掴めない。タイミングを見計らっている間に会話は終了する。

そういうことが起こりまくる雑談は、全く楽しくない。

ディベートは美しい。ちゃんとターン制になっていて、主張-反論-反証と筋が通っている。実に合理的だ。会話もそのようであってほしいが、そうはいかない。

海外の人が、お互いに話を聞かず同時に喋るシーンは、不快極まりない。

自分の話の方が相手の話より重要だと思っているから、そういう失礼なことをするのだ。はらわたが煮えくりかえる。そんな人とは話す価値がない。

 

集団行動は、だいたいすべてにおいて、そういう厄介さがつきまとうのである。

行き先を決めるにしても、意見を求めなくてはならない。合理的でない意見が出た場合、議論するのに要する時間がもったいない。感情的になり、説得が失敗する場合もある。そもそも、独りで行動するときとは、まったく別の考え方で臨まなくてはならない。

個人の利益の最大化ではなく、集団の利益の最大化を主たる目的にしなくてはならない。

私も驚いたのだが、こと日本において、多くの集団が求めているものは、実は達成すべき目的ではない。その「和」が保たれるかどうかなのである。

 

不可解極まりないと思い、私は提案してきた。

集団が最も利益を享受できる最善の選択ができるよう、忖度せず、空気を読まず、議論を尽くした。

結果、煙たい奴として集団から排除され迫害された。

彼らが求めていたのは、効率と合理性と利益ではなく、誰も傷つかないことなのだった。

であるならば、私のような空気が読めない人は最も毒である。

 

かくして、私は独りが最も快適でストレスが少ない、ということを今までの人生で経験から学んできたのである。

 

大勢の人と一緒にいたい、と願う人の想いが、私には想像しにくい。

想像しただけで蕁麻疹が出そうなほど、ストレスが目に見えていて、恐ろしくすらある。

集団で行動することは、擦り減る。自分の心が磨り減る。

だから、私は独りが好きだ。

 

これは、意地を張っているのではなく、本当にそうなのだと思う。

迫害されるのがつらかったし、違うことで他人に馬鹿にされたり認めてもらえなかったりすることがとてもつらかった。幼少期は漆黒の闇であった。

しかし、他人に認められることも、社会的な地位も、何もかも蜃気楼であり、さして気にしなくてもいいことで、最も重要なことは自分らしく生きる事だったのだ、ということを私は知った。

そうなると、他人の機嫌を取ることもしなくていいし、自分が変わっていて他人と相いれなくても、ある程度社会的に共存できていれば私がどれだけ人間嫌いだろうと大して問題ではない、ということになる。

私の定食の話も、遠足のお菓子の話も、「悪いこと」ではなかった。それは誰も教えてくれなかったことだった。

 

私は、そういうすこし変わったところがある。

でも、それでもいいと思えるようになってから、苛立ちやストレスは少なくなった。

【発達障害】ASD・ADHDに会議が向いてない理由

こんにちは、ちあき です。

私はADHD合併の自閉症スペクトラム(ASD)です。

うつで低下した集中力や注意力に効果があるから働く人に良い、と先生が言っていた最新の抗うつ薬トリンテリックスを飲みながらなんとか働いていますが、日々発達障害の側面で辛さを抱えています。

 

会議が苦手なわたし

会議がとても嫌いです。

まず意味があまりないのがイヤ。

みんなで集まってアジェンダに沿って話をしますが、だいたい結論は決まっています。

なら、わざわざ集まる意味はないじゃないか?と虚しい気持ちになります。

意見を述べたとしても、大枠で決まった結論から逸れるような意見は却下されます。

それが論理的に正しい話だったとしても。

まるで『空気を読む』という忖度のスキルを競うために集まったかのようです。

 

そして、ずっと座って人の話を何時間も聞いているのが苦手です。

イライラしてきます。貧乏揺すりをしたり、上半身がゆらゆらしたりします。

話にはなかなか集中するのが難しくなります。

やるべきことを伝えるだけなら5分で済むような話を、長々と30分以上話す輩が多すぎます。

 

人との距離が近いのも苦痛です。

人にはパーソナルスペース(他人に近付かれると不快に感じる空間)がありますが、隣に人が座っていると、それを常に侵害されているような感じがします。

逃げ場のない会議室で常に他人が隣にいる、前後左右にいる、という状態は限りなくストレスフルです。

特に後ろに立たれるとツラい。

自分が感知できない近い距離に他人がいて、しかも動向をあちらには把握されているのですから、正気でいる方が無理です。

 

関係する発達障害の特性

ADHDの多動性・衝動性が当てはまります。

多動性

そわそわと手足を動かす

子どもでは机や椅子をがたがた動かしたり、何かを常に触ったりしてしまいます。大人では体を小刻みに揺らしたり、貧乏ゆすりをしたりしてしまいます。

じっと座っていられない

子どもでは日々の宿題や長期休暇の課題、大人では重要な書類などを期限内に仕上げることができず、「育ちが悪い」「仕事ができない」などのレッテルを貼られてしまうことがあります。

 

衝動性

しゃべりすぎることが多い

思ったことをすぐに口にしてしまったり、相手が話の途中であるのに話始めてしまったりしてしまいます。

衝動買いが多い

欲しいと思ったものは後先考えず思いのまま買ってしまうなど、自身の欲求をコントロールできなくなります。

すぐにイライラする

自分の思い通りにならなかったり、欲求が満たされなかったりするとすぐにイライラしてしまい大声を出したり、モノにあたったりしてしまいます。

出所:注意欠陥・多動性障害(ADHD) | 医療法人東横会 心療内科 精神科 たわらクリニック

 

上記は主に児童期に関する描写です。

大人になるにしたがい、周囲の親や教師から、

「大人しくいい子にしてなさい」

「ちゃんと社会人として規範を守りなさい」

「イライラしたりしないで自制しなさい」

と理性でなんとか押さえつけるようになります。

なんとか平静を装っていたとしても、元々は上記のように抑制が効きにくい性質にもかかわらず尋常じゃない努力で押さえつけていますので、ストレスはどんどん溜まります。

特に脳の部分として特性上ストレスがかかりやすい前頭前野は、どんどん疲弊していきます。

意欲ややる気に関わる前頭前野が疲弊するわけなので、休めたいとBZP系薬剤やエチルアルコールに嗜好性を示す、つまり依存症になりやすいのはうなづけます。(私はアルコール依存症です。)

さらに前頭前野でドパミンが低下すれば、抑うつ気分になり、それが続けばうつ状態にもなりやすくなります。

生理学的にはこのような状態です。

かなりハードな状態で会議に出席していることがご理解いただけるでしょうか。

 

 自己肯定感の低さによるストレス

他人を警戒するのは、自己肯定感が低く、他人が危害を加える存在なのではないか、と恐怖しているからだと考えられます。

つまり、評価を気にしているから他人が怖いのです。

ADHD・ASDの特性から、集団に馴染めず、何か失敗をすれば、すぐさま叱られてきた私にとって、他人は『なぜかわからないことでいきなり怒る』という、不可解で恐ろしい生き物として認識されてきました。

何が落し穴になるかわからない。私にはわからない謎のルール『常識』にしたがい生きる自分とは違う生き物。

今でもそんな感じです。

しかも、その『常識』というルールは皆特に学習していないのに、なんとなく、という曖昧な状態のままシェアされ、しかもうまく運用されているのです。

これは恐怖でしかなく、世界のルールが私だけに知らされていないような疎外感を感じたものでした。

 

まとめ:私たちは働いているだけでよくがんばっている

これだけハードな前提条件のなか、働いているだけですごいと思いませんか。

同じようにイライラや疎外感を感じながら生きてきた、そこのあなた。

あなたは、偉いです。

もはや、働かなくたって、生きてきただけで偉い。

驚くべきことに、定型発達のみんなは、もっと楽に生きているのです。私もにわかには信じられませんでしたが。笑

私は、あなたの苦しみがとんでもないことを知っています。だから、あなたの凄さがわかります。

自信を持って「私はがんばってるんだな」とご自身を褒めてあげてください。

あなたも、ひとりきりじゃ、ないですよ。

【発達障害】ADHD治療薬まとめ(2019年11月)

こんにちは、ちあき です。

現在、ADHD治療薬には3種類の薬剤が発売されています。

ご専門の先生が様々な患者さんとの治療経験に基づいて治療しておられるので、主治医の先生によくご相談するのが最も重要なことであると前置きしたうえで、現在使える薬がどんな効果があり何に注意しないといけないのか、考えていきます。

 

脳の部位とモノアミンと脳の機能について

薬剤の話に入る前に、脳のどこと障害が繋がっているのか、整理しておきましょう。

 

☆表記方法

〇困りごと(障害の名前)

=脳の部位:関与しているモノアミン神経

☆脳の部位の解説

 

①やるべきことに集中できない(実行機能障害)

=前頭前野:ドパミン神経系・ノルアドレナリン神経系

☆前頭前野とは?=高次な認知・実行・情動・動機つけ・意思決定。

前頭前野はヒトをヒトたらしめ,思考や創造性を担う脳の最高中枢であると考えられている。前頭前野は系統発生的にヒトで最もよく発達した脳部位であるとともに,個体発生的には最も遅く成熟する脳部位である。一方老化に伴って最も早く機能低下が起こる部位の一つでもある。この脳部位はワーキングメモリー反応抑制行動の切り替えプラニング推論などの認知実行機能を担っている。また、高次な情動動機づけ機能とそれに基づく意思決定過程も担っている。さらに社会的行動葛藤の解決や報酬に基づく選択など、多様な機能に関係している。

出典:前頭前野-脳科学辞典

 

②我慢ができない(遅延報酬障害)

=腹側線条体:ドパミン神経系

☆腹側線条体とは?=快感・報酬・意欲・嗜癖・恐怖の情報処理。

腹側線条体はHeimer らによって提唱されたコンセプトで、側坐核とその周辺の領域を含む。入力元は腹内側前頭野・前頭眼窩野・島皮質といった皮質、扁桃体・海馬・視床髄板内核群を含む皮質下領域と中脳のドーパミンをはじめとした神経伝達物質関連領域であり、出力は、大脳基底核の腹側淡蒼球と黒質網様部・緻密部、基底核外への投射としては外側視床下部・脚橋被蓋核・中心灰白質・分界条床核がある。これらの領域間の情報統合とドーパミンを中心とした神経伝達物質物質の作用により、快感・報酬・意欲・嗜癖・恐怖の情報処理に重要な役割を果たし、意思決定や薬物中毒の病態の責任部位であると考えられている。

出典:腹側線条体-脳科学辞典

 

 

③段取り・要領が悪い(時間処理障害)

=小脳:ノルアドレナリン神経系

☆小脳とは?=学習機構があり、主に運動を制御する。

小脳は大脳の尾側、脳幹の背側に存在する。小脳皮質とその深部にある白質からなり、さらに白質の中に小脳核が存在する。原始小脳である片葉、垂と小節、中央に古小脳である虫部、外側に新小脳である半球に大別される。半球と虫部はさらに溝により葉に分けられる。小脳の神経回路は学習機械と考えられる。小脳の出力細胞であるプルキンエ細胞には、末梢感覚器や大脳皮質に起源をもつ情報が苔状線維―平行線維を介して入力するが、それらは、下オリーブ核に起源をもつ登上線維の入力により修飾を受ける。さらにプルキンエ細胞の出力は小脳核に伝えられ、そこでさらに長期記憶として保持される。小脳皮質にはプルキンエ細胞以外に4種類の主要な神経細胞が存在し、プルキンエ細胞の信号伝達の特性や可塑性を調節する。小脳はこのような学習の機構を用いて、運動が正確かつ円滑に行われるようにフィードフォーワード制御を行う。また小脳は情動や認知機能の遂行にも関与すると考えられている。

出典:小脳-脳科学辞典

 

 

 

出典:児童青年精神医学とその近接領域 Vol. 58, No. 1 S13︲3.成人の ADHD の薬物療法(大髙一則,岡田俊)

 

これら3つに加えて、もう1つ。

 

④イライラする(情動調節障害)

=扁桃体:神経系は特に限定的ではない(特定できない)

☆扁桃体とは?=恐怖感、不安、悲しみ、喜び、直観力、痛み、記憶、価値判断、情動の処理、交感神経に関与。

扁桃体(へんとうたい)は、神経細胞の集まりで情動反応の処理と短期的記憶において主要な役割を持ち、情動・感情の処理(好悪、快不快を起こす)、直観力、恐怖、記憶形成、痛み、ストレス反応、特に不安や緊張、恐怖反応において重要な役割も担っています

うつ病発症のメカニズムとして、強い不安や恐怖、緊張が長く続くと扁桃体が過剰に働きストレスホルモンが分泌され長く続く事により神経細胞が萎縮して他の脳神経細胞との情報伝達に影響し“うつ病” 症状が発現すると考えられています。

扁桃体の役割は、海馬からの視覚だったり味覚だったりそういう記憶情報をまとめて、それが快か不快か(好き嫌い)を判断。何かの行動が快不快感情を生んで、その情報を海馬へと送るというように、海馬と扁桃体は常に情報が行き来しています。

出典:大脳辺縁系のおはなし

 

痛みやストレス状態になると扁桃体が興奮します。

前頭前野は扁桃体の興奮を鎮めますが、痛みストレスが継続的に起こる場合は、扁桃体が興奮しっぱなしとなると痛みが増幅され血圧上昇、不眠となります。

体に触れることにより視床下部で合成され下垂体からオキシトシンを分泌させることにより扁桃体の興奮を鎮静化します。

 

参考:脳と心の発達メカニズム(成田奈緒子)

 

脳には様々な部位とそれに応じた役割があります。

それぞれの部位によって関与しているモノアミンも異なります。

表に出ている障害を上記のように3つに分け脳の部位とモノアミンに分けて整理すると、薬剤の特性がより分かりやすくなります。

 

 

1、コンサータ(メチルフェニデート)

患者向け医薬品ガイド

ドパミン再取り込み阻害剤で、分類としては中枢刺激薬です。

ということは、ドパミンを増やしてあげるので、上記でいう、①やるべきことに集中できない(実行機能障害)、②我慢ができない(遅延報酬障害)に影響します。

主に報酬系の強化により「我慢ができるようになる」というのが親や学校の先生としては感じるところです。

即効性があり、服薬したその日から効き目を実感することもあります。不注意・多動へ強力な効果があります。

本人の実感として「やらないといけないことを我慢してできるようになる。でも効きすぎるとやらないといけないことが目の前にたくさん常にあってしんどい。」というような感想を聞きます。

 

2、ストラテラ(アトモキセチン)

患者向け医薬品ガイド

ノルアドレナリン再取り込み阻害剤で、分類は非中枢刺激薬です。

ということは、ノルアドレナリンを増やしてあげるので、上記でいう、①やるべきことに集中できない(実行機能障害)、③段取り・要領が悪い(時間処理障害)に影響します。

効果発現は数週間かかり、ゆっくりです。

段取り・要領の改善が見られます。親からみると「何も言わなくても優先順位をつけてちゃんとやるべきことをするようになる」と感じられそうです。

本人の実感として「やるべきことの順番がよく見えるようになるけど、いつもやっていた考え事ができなくなった。」などという感想を聞きます。

3、インチュニブ(グアンファシン)

患者向け医薬品ガイド

選択的α2A受容体アゴニストで、分類は非中枢刺激薬です。

???となりますが、前頭前野や大脳基底核に作用しノルアドレナリンを中心としてシグナル伝達を増強する可能性が示唆されておりますが、作用機序は不明です。大脳辺縁系や扁桃体に働き、抑制する可能性もあるのではないか、と一部の医療関係者の間では言われております。

ということで上記でいう、①やるべきことに集中できない(実行機能障害)③段取り・要領が悪い(時間処理障害)④イライラする(情動調節障害)に影響します。

数日で効果を実感でき、比較的速やかな効果発現が期待できます。

情緒的な安定感が生まれます。怒りで衝動的に手が出たり暴言を吐いたりしてしまうことが少なくなり穏やかになる傾向があります。

親から見ると「落ち着いていて、怒りっぽくなくなる」ようです。

本人の実感として「心が落ち着いて優しい気持ちでいられる。心が穏やかに過ごせるのはとても快適。だけど、飲み始めたときはすごく眠たかった。」などという感想を聞くことが多いです。

 

まとめ

薬は、あくまでも手段の一つです。

孤独を感じにくく楽に生きられる「マジョリティー」であってほしいという親の願いを優先するのが最良なのでしょうか?たとえるならば、異性愛者が同性愛を強要されるようなもの(逆もまた然り)と同じ息苦しさを私は感じてしまいます。

それこそ、その子自身が判断することであり、本当の自分を消してまで社会に適応するかどうかは、その子が人生の中で選び取るべきことかもしれません。

その子がより自分らしく生きていくために、薬も治療も存在しています。

親が「受験だから」「学校でおとなしくしていてほしいから」「会社に行って自立してほしいから」という自分の想いだけで判断することがないように、願うばかりです。

【発達障害】アスペルガー症候群でACでHSPな私のツギハギ人生を振り返る

過去に書いた記事を、振り返り、投稿しています。

頭の整理のために。

 

『悪の教典』という小説の冒頭で、いつも心臓を鷲掴みにされる心地がします。

 

 

『小さな民家が 目の前に迫ってくる。

かなり老朽化した平屋の日本建築で、

屋根瓦の一部が 脱落 しており、

ブルーシートで “恒久的に応急補修” してあった。』

 

私は、この、恒久的な応急補修 に追われて過ごしてきて、未だその最中であります。

一度抜けたかと思ったのは、勘違いでした。

 

用語解説

アスペルガー症候群(AS)

アスペルガー症候群の人は、”3つ組みの障害”と言われる(1)社会的に適切に振る舞うことの難しさ、(2) コミュニケーションを円滑にすることの難しさ、(3) こだわりが強く柔軟に想像・思考することの難しさ、が特徴です。

社会性 他の人と一緒にいるときに、どのように振る舞うべきかの力です。いわゆる空気が読める力と考えてもよいでしょう。

コミュニケーション力 相手が言っていることを正しく理解する受信の力と、自分の思っていることを相手に伝える発信の力についてです。

こだわり 自分の安心できるルールや環境を強く求める状態です。生活や働く上で支障が出るほどこだわってしまう方が多くいます。想像力が弱い状態ともいえます。

大人のアスペルガー症候群 特徴・仕事・職場定着 : 大人の発達障害Q&A – 株式会社Kaien

 

AC

AC = Adult Childrenの略。アダルトチルドレンとは、機能不全家庭で育ったことにより、成人してからもこころに傷を抱えている人のことを指します。「機能不全家庭」とは、正常な機能を果たしていない家庭のことです。

さまざまなタイプがあり、優秀ないい子になることで、親から評価されようとがんばってきたタイプは、「良い結果を出せば褒められる」「悪い結果を出せばけなされる」という条件付きの愛を与える家庭で多いタイプです。

一生懸命勉強し、成績は優秀です。

しかし、自分自身の気持ちから頑張ったのではなく、「親から認められるため」「家庭が穏やかになるため」に頑張っている点が問題です。「頑張ることを辞めたら私は見捨てられる」という恐れを常にかかえています。

また「結果が良ければそれでいい」という考えになりやすく、人間としての温かみが十分に育まれません。「優秀でない人に価値はない」と損得で人と付き合うようになったりもしてしまいます。

また完璧にやろうとしすぎるため、身体が壊れても頑張り続けるなどの問題があります。

HSP

生まれつき「非常に感受性が強く敏感」な気質もった人の事です。 正式には「Highly sensitive person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」と言います。

HSPとは?繊細で生きづらい人に贈る5つのヒント

一度ブログにもアルコール依存症との関連を含めてまとめております。

⬇︎

HSP と 脳 と アルコール依存症 [断酒162日目】 | アルコール依存症とともに私らしく生きる。

 

生きてきた道筋を振り返る

アスペルガー症候群として生まれた私は、ずっと“違和感”を感じながら生きてきました。

思考パターンや行動の異質さ、社会性の無さから、子供社会 地域社会 から虐めを受け、迫害にあい、他人への信頼や歩み寄りを、幼稚園の頃には諦めました。

自己肯定感はすぐに欠損しました。

なぜこの同じような形をした生き物は、似ているようで違う。なぜ、互いに理解しあったり、喧嘩しあったり、うまく交流できるのだろう?法則が全く分からないが、私にはどうやら、それができない、まずいな、私はこのままでは『欠陥品』だと思い始めました。

精神不安定な母は、変わった私が子供の輪に馴染めないことを随分と哀しみ、それゆえ過保護になりました。

母の子育てによるストレス・抑うつ状態が蔓延。その負の空気に引っ張られて、不安定な家庭環境であり、よその子と馴染めないのは教育が不行き届きだからだ、としつけは厳しくなり、「良い子でいなくては、親からも見捨てられる」と恐怖しました。完全に機能不全家族ですね。

そんな家庭背景・社会背景から、ACとHSPの性質を、さらに醸成していきます。

当時早々と他人への信頼は諦めた私も、生きていかなくてはいけません。

安心して親に愛されなくてはいけません。

そのためには、「社会的常識」「一般的な価値観」の概念的理解の必要性を強く感じました。

常に周囲の顔色を伺い、観察し、行動に対する反応、思考パターンを学習することに必死でした。

幼稚園から小学4年の7年間、観察と模倣をひたすら繰り返しました。果てしない試行錯誤を経て、社会で生き延びるために必要な「明るく優しい良い子」に見合った、立ち居振る舞い、行動パターン、正解の受け答え、人物像を、演じる技術(ルール)を修得します。

しかし、虚しい。誰とも心通わすことなく『上手く』生きて、死ぬ。それだけのために、徒労が続くのか。

「だがしかし、そんなもんなんだろう、人生とは。」と、無理やり納得することにしました。

対外仕様の自分を維持するためのルールを欠かさず守らなくてはならない、というプレッシャーから、強迫症状がこの頃から始まりました。

大学に進学します。

人間関係のプレッシャーやストレスをアルコールで紛らわすことが出来ると知り、特に人格維持のための強迫症状によるストレスをアルコールを使って鎮静させる悪癖がつき始めます。

アルコール依存症の入り口に入りました。

社会人になりました。

今までに獲得した人物像を元に、明確な答えがある課題をただただ答案に記載していけばよかったルール遵守スタイルが通用する学生生活から、それらが通用しない、社会人生活にシフトし、状況が一変。

生来のアスペルガー症候群気質により、

「的確なホウレンソウ」

「認識の共有化」

「予測不可能な状況における創造性の発揮」

など、真の社会性を身につけていなければ実行不可能な「答えやマニュアルのない世界」の壁にぶつかります。

「ふつう」の模倣では、太刀打ちできませんでした。

「仕事」がスムーズに進行できなくなり、自信を完全に喪失。

 

自らの無能さに辟易とし、社会不適合者になることに恐怖し、その不安から逃れるために、アルコールを大量に摂取するようになり、アルコール依存症がさらに悪化します。

この頃から、うつ病の症状が出始め、動かない身体と心を動かすために、さらにアルコールを追加する、負のスパイラルに突入します。

しかし、寿命まで死ぬわけにはいきません。

仕事においても、社会常識、暗黙の了解、判断基準、権限の範囲、人間関係の調整の順序、など、「社会人に必要な社会性」を「ルール」として法則性を見つけ、体系化して理解し実践することで、なんとか人並みに「仕事をしていて違和感がない」という状態を獲得しました。

しかし、守るべきルールの厳密化と複雑化に伴い、ストレスは増大。飲酒量は比例して増加。毎日大量飲酒します。

今度は、持って生まれた性質よりも、アルコールという薬物への依存が、社会生活に影響を及ぼし始めます。

アルコール依存症が原因で、社会的失敗の常態化、信頼失墜、解雇勧告。

これ以上、「人間」として生きていくことは、機能的にも精神的にも難しい、と判断し、独りで山で首を吊ろうと、自殺を計画しました。

幸い、妻の言葉のおかげで、未遂に終わりました。

そこから、生きづらさを抱えている自己の受容、すなわち「断酒」に取り組み出します。

数年後、3回のスリップを経て、アルコール依存症専門医療機関と繋がり本格的なアルコール依存症治療を開始します。心療内科への受診も開始。

そこで、断酒によるうつ病の軽快が分かりました。

人格障害やHSPやACなどの精神病理を勉強し、自分の性質や障害を認知し、受け容れ始めました。

今ここに、ようやく、たどり着きました。

今が一番、幸せになっていると思います。

こんな私でも、あるがままでいい、と言ってくれる人に出会い、私自身も、あるがままでいい、と思えるようになれてきました。

事ここに至り、あるがままを受け容れてくれる人が、妻以外にもいるということは、とても素晴らしいことです。

 

 

【発達障害】依存症になる才能を開花させないために

こんにちは、ちあき です。

今日は発達障害の傾向から私が陥った依存症発症の背景を振り返ってみます。

 

ASD+ADHDタイプは依存症の才能があるかもしれないという説

私はASD+ADHDタイプの発達障害です。

ASD は、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群・広汎性発達障害。

ADHDは、注意欠如多動性障害。

この二つはDSM5(※ DSM-5 = 「精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版」アメリカ精神医学会作成)という基準から診断すれば全く別物に見えますが、実臨床では見分けがつきにくい障害です。

 

 

引用:https://www.kaien-lab.com/faq/1-faq-developmental-disorders/adhdasd/

 

どうしてここまで判断が難しいのか?それは難しい話を少しだけすると、ASD であれ ADHD であれ、前頭前野という脳の部分に関わっている、つまり実行機能という判断や行動をつかさどるところが他の人と違うから、ということになるでしょう。

(中略)

こだわりの強さは ASD 的(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群・広汎性発達障害)、一方で切り替えの難しさは ADHD 的(注意欠如多動性障害)です。しかし、これらは混同されることが多いのが実際です。

引用:https://www.kaien-lab.com/faq/1-faq-developmental-disorders/adhdasd/

 

ADHDの傾向を分けるとわかりやすいと言われていますが、2つのうちのひとつとして、不注意優勢型 というタイプがあります。

物をなくしやすい、ミスが多い、気が散りやすい、過集中で切り替えが難しい、段取り良くできない等 がこのタイプです。

また、ASDの特徴の一つにこだわりの強さ があります。好き嫌いが極端、自分のルールを曲げられない、ルーティン通りにしないと不安等 が具体例です。

 

この二つが組み合わさるとどうなるか?

 

以下のような特性で「依存先が偏る」ということが起こりやすくなります。

 

○好き嫌いが極端で0か100かの思考なので、一つの拠り所に過集中する。一度集中のスイッチが入ると時間の経過を忘れ、気づくと今度はスイッチが切れたように疲れ切る。

○ASD的な常に全力投球の完璧主義思考で、手の抜き方がわからずに疲れすぎてしまう。少しのミスが許せず自分を責める、あるいはミスをした他者を責めてしまう。

○しかも自分のルールを曲げられないので他人からのアドバイスは耳に入りにくく、自分が納得しなくてはルールを変えられない。

○社会での情緒的な相互交流の障害があり、興味や感情、愛情など相手と共有できる割合が少ないために人間関係を築くことが苦手。一般的でない人へのかかわり方をしたり言葉のキャッチボールに失敗してしまったりしてコミュニティから孤立しストレスを抱えやすい。

 

つまり、ビジネスに例えるなら一社だけと濃い取引依存関係を続けるような、限られた取引先との一極集中型の依存関係になりやすいと言えます。

人間とはうまくいかないので、ASD ADHD が社会生活を送ることでストレスを抱えやすい脳の前頭前野を鎮静させてくれるアルコールや睡眠薬や薬物などの依存性物質に頼ったり、苦痛を紛らわすために快感ホルモンを分泌させてくれるギャンブルに傾注したり、他人に受け入れてもらいやすく他人と肌の触れ合いができオキシトシンを分泌できるセックスを繰り返したりしてしまうのでは、と考えています。

だから最終的に、アルコールやセックスやギャンブルや薬物など、自分が納得してのめり込める依存先のみに頼ったツケがまわり、キャパを超えて依存症になる、というわけです。

 

依存先を増やす、という解決策

たくさんのクライアントと少額で取引していれば、取引額が同じくらいだとしても、一斉に取引停止になることはないのでリスクは分散され、安定した経営や投資が可能になりますよね。

それと同じように、アルコールだけ、薬物だけ、ではなく、前頭前野を解放するような複数のストレス発散手段があれば「これがダメならあれでいこう」みたいなことができて依存し過ぎずにすみます。

 

 

 

アルコール依存症はうつを併発しやすいということがデータがあります。

うつ病とアルコール依存症の時間的な関係から、うつ病が先行してアルコール依存症が合併する場合は一次性うつ病、アルコール依存症が先行してうつ病を合併する場合は二次性うつ病と呼びますが、うつ病とアルコール依存症の合併には4つのパターンが考えられます。

  • a. 単なる合併または共通の原因(ストレス・性格・遺伝因子など)による場合。
  • b. 長期の大量飲酒がうつ病を引き起こした場合。
  • c. うつ病の症状である憂うつ気分や不眠を緩和しようとして飲酒した結果、依存症になった場合。
  • b. アルコール依存症の人が飲酒をやめることによって生じる離脱症状のひとつとしてうつ状態がみられる場合。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-006.html

 

上記のようにアルコール依存症を持っている人がうつ病を発症する確率は19〜21%です。

米国における一般住民を対象とした大規模調査で現在または過去にアルコール依存症と診断された人の調査によると、依存症の人には調査前1年間に限ってもうつ病が27.9%にみられて依存症ではない人と比べてうつ病になる危険性(オッズ比)は3.9倍、躁うつ病は1.9%にみられてオッズ比は6.3倍といずれも高い頻度で合併することが示されました[4]

参考文献:

1.Sherbourne, CD, Hays, RD, Wells, KB et al.
Prevalence of comorbid alcohol disorder and consumption in medically ill and depressed patients.
Arch Fam Med 2: 1142-1150, 1993.

2.Grant BF, Harford TC.
Comorbidity between DSM-IV alcohol use disorders and major depression: results of a national survey.
Drug Alcohol Depend 39: 197-206, 1995.

3.Regier DA, Farmer ME, Rae DS et al.
Comorbidity of mental disorders with alcohol and other drug abuse. Results from the Epidemiologic Catchment Area (ECA) Study.
JAMA 264: 2511-2518, 1990

4.松下幸生, 樋口 進.
飲酒とうつ状態の早期発見.
こころの科学 125: 43-48, 2006.

 

私は二次性うつ病と診断され治療をしておりました。

おもしろい!と思う脳の働きそのものが弱っていると、他の依存先を探すのに苦労する感覚があります。しかし、立ち直るためには、なんとかして多数の楽しみに繋がる努力を継続してみるしかありません。

だから、予防的に、依存しないのではなく、逆に依存先をあえてたくさん抱える、というアプローチが、逆に依存症発症を予防するんじゃないか、というのが今日伝えたい独り言です。

すでに発症してしまってからは、本当にしんどいです。

やる気が起こらないし、毎日何も楽しくないし、砂を噛むような日々。

なのに「飲まないことを共に称え、お互いに今と家族に感謝しなくてはならない」と言われて責められている気がして辛いです。

依存性の高い物質や行為を避け、限られたエネルギーを有効に活用するために、支えが多数できるまでは、不快に感じることはなるべく切り離すことが大切ですね。

やる気を怒りや悲しみに根こそぎ奪われては、他の杖を探すことができませんからね。

ぼちぼち、頑張りましょうね。

【発達障害】私の正論へのこだわりは「正論への恨み」から来ていたという話

こんにちは、ちあき です。

さて、私はASD(自閉症スペクトラム)という発達障害で、ADHD(注意欠陥・多動性障害)も併存しているタイプです。

そんな私は正論に対するこだわりが強い傾向にあり、よく会議やディスカッションになると論理的に正しいかどうか、社会的に意義があるかどうか、という視点で考えてしまい、よく他人の主張や感情とぶつかります。

言っちゃえば、すぐ揉めます。

このように、中堂系さんみたいなことを会議で言ってよく空気が最悪になります。

なんでなんだろう…?と思っていた矢先、Twitterで素晴らしいサイトに出会いました。

 

私がハッとした「アスペルガー研究家マスペルさん」のtweet

 

 

マスペルさんのサイトがこちらになっており、詳細が掲載されています。

サイトから引用させていただきました、こちらの文章が実におもしろい。

 

アスペルガーASDは皆元々は積極奇異型であるという仮説

私の仮説にアスペルガーASDは元々は積極奇異型であるというものがあります。

積極奇異型は最も感情的で自己本位なタイプと言われています。

感情的、自己本位的に振る舞った結果周囲の人との間にコミュニケーションの問題が起き、これじゃダメなんだと思い自分を抑えて周りの言うことを聞くように適応していくと受動型へと変化していくと思われます。

受動型になると周りの言うことに合わせて自己を抑え合わせるのでどんどんとストレスが大きくなっていきます。

その結果もう限界だと感じるようになると自己を抑えることをやめて他人から遠ざかり関わることをやめる孤立型へと変化していくと思われます。

ツイッターでこの仮説についてツイートしたところ、子どものときはガンガン自分から行く積極奇異型だったが大人になっていくうちに周りと衝突し孤立型になったというリプライや、受動型だったが周りに合わせるのがしんどくなって孤立型になってきたというリプライをいくつもいただきました。

 

この考察をもとに私の成育歴を振り返る

先ほどのtweetに対する私の反応がこちらです。

興奮してます。笑

 

 

①積極奇異型シーズン:生後~小学校低学年

とにかく幼稚園でも学校でも習い事でも浮きまくっていました。笑

どこに行っても仲間外れにされたし、いじめられました。

言いたいことを言語化できないもどかしさで殴ったり物を投げたりする攻撃性を大人からも子供からも非難されたことや、ドハマりすると24時間でも延々平気でやってしまう極端さが「集団で仲良く遊ぶ」という幼稚園や学校が奨励する価値観と真逆で『厄介な子供』扱いされたことなどが、背景にあったように思います。

当時は、美術と図画工作が好きでした。

材料を使って『好きなように何をしてもいい』という授業は心が躍りました。

しかも、好き勝手に発想したことをやればやるほど褒められる。

こんなことは他の授業や習い事では未だかつてなかったので、どんどんエキセントリックなことをやりました。

それが気に入らないいじめっ子が、賞をもらった私の絵を一生懸命「たいしたことない」と罵り、嫉妬からいじめが激化しました。

やがてそうした副作用が面倒になり、美術や図画工作も楽しくなくなりました。

そんな感じでどんどん歪んでいった私はだんだん周囲の人間は憎いもの、という認識を形成していき「俺から時間や尊厳を略奪したり大好きなものをこき下ろすクラスメイトなど、敵と同じだ。敵なら自分がやられる側でも文句言えないだろう」などと考えはじめ、いじめっ子や日和見主義のクラスメイトたちにいじめられたらとにかく『奪われたら奪い返す。やられたらやり返す』という生き方をしていました。

 

②受動型:小学校高学年〜大学2年

そんな生き方をしてきてどんどん嫌われていきました。

私が発言すれば皆が異を唱える、という具合で、四面楚歌になり、学校で終業間際に行われる「クラス会」は毎回紛糾しました。

まさに私にとって会議は今も昔も鬼門です。

多勢に無勢。

徒党を組まれてはたとえ独りで奮闘していてもいずれ押さえ込まれ屈服させられる。

今までのスタイルに対して敗北感と危機感を持ち始めます。

 

私小学校3~4年のころだったと思いますが、ある事件が起こりました。

ある日、砂場で一人きりで丹精込めて作っていた砂の城を、いじめっ子の主犯格Fくんが

「イエーイ」と言いながら踏みつぶしてきました。

ニヤニヤしたその顔を見た瞬間、私の中で何かが切れました。

追いかけましたが、足が相手のほうが早いので勝てません。

先生を呼ぼうか…いや、大人は私を認めてくれないのであてになりません。

しかたない。自分で報復するしかない。

私はその子のランドセルの中身が大事なものだと知っていたので、置いてあるランドセルをつかんで走り、池に投げ捨てました。

その子は泣きながら私に蹴りを入れようと走ってきたので、身を躱したところ、池に落ちました。

それを見て千載一遇のチャンスに舌舐めずりしました。

「こいつは何回も『やめてよ』と訴えたがいっこうに改善されないんだからしかたない。最早ここで殺すしかない。」

とランドセルをつかんで上がろうとするFくんの顔や手を踏みつけて池に蹴り落とし続けました。

誰かが通報したのか、先生が慌てて2~3人飛んできました。羽交い絞めにされるまで、ずっとその子を殺そうと蹴り落としていました。

その事件はクラス中を戦慄させました。

私が大した力がないと見くびっていたいじめっ子グループや日和見主義のその他大勢も、私を恐れているのが翌日のクラスの様子で分かりました。

ここらで『擬態』するしかない。

私はその突き落として殺し損ねたいじめっ子の主犯格Fくんに作り笑いを浮かべて

「昨日はごめんね」と皆の前であえて自ら歩み寄るポーズをとりました。

これでどちらが人間的に上か印象付けることができる、と考えて先手を打ったわけですが、

これが功を奏して「怒ると怖いけど優しい」というイメージを周囲に鮮烈に植え付けることができました。

 

そこからとにかく他人に気を遣う生活になりました。

学校では登校時と下校時が最も苦痛でした。

なぜか?あいさつしなくてはいけないからです。

もれなくあいさつしなくてはならない。目が合ったりすれ違ったのに挨拶をし忘れて「無視した」と思われてはならない。笑顔で過ごして印象を悪くしてはならない。

集団で団結したときの他人の脅威をこちらに向けられないよう過ごしていたら、うわべだけの友人・仲間がたくさんできました。

自分の気持ちを押さえつけて押さえつけてとにかく集団に馴染む。擬態する。

安全でした。でも、実につまらなかったです。

 

③孤立型になりかけ:大学3年〜今

少し本音を出したり自分を出すと、不協和音を奏でる私の性質に辟易として、他人との関わりにもう限界を感じ始めた高校時代。

大学に入り、アルコールを知りました。

アルコールを飲めば前頭葉を麻痺させ感情を開放して普段押さえつけている本音が出せる。

受動型でため込んできた鬱屈したストレスを開放することができる。

しかも、「酔っていたから」という理由で多少破天荒なことを言ってもやっても許されるので、どんどん酒にハマっていきました。

これが悪魔的に素敵に愉快にキマってしまい、良くも悪くも相乗作用を発揮したといえます。

特に親しい友人数名としか飲み交わさず、本音も明かさず、話さなくてもいい、最低限の繋がりのみで生きていける大学生活はかなり快適でしたが、それも長くは続きませんでした。

そう、社会人生活です。

私立大学で、通称「やめと経済学部」と揶揄される文系の有象無象が集うマンモス学部、経済学部をただ卒業しただけの、なんの特色もない私が行きつく新卒採用ポストは、定番の営業職しかありませんでした。

嫌でも毎日他人と話をしなくてはなりません。

それが仕事だから。

受動型の時代とは比較にならないほどのストレスを抱えていきます。

それを晴らすために毎日浴びるように飲みます。

その結果、社会人にあるまじき失敗をするようになります。

どんどん自尊心が削られていきます。

次第に必要最低限のことしか話さなくなり、失礼だなんだと文句をつけられないように、慇懃無礼なほどの丁寧語でしか誰とも話さなくなっていきました。

妻に言わせると、最初に合コンで出会ったとき

「ロボットみたいな人だな」

と思ったそうです。(なのになぜ付き合ってくれたのか謎)

気を遣っているのがまるわかりの、常に強張った顔。(なんなら瞼は痙攣)

言われた言葉を分析して応答するまでにパターン化して〇×を判断していたので応答が遅い。

ギャグと嫌味の区別がつかないのでとりあえず愛想笑い。

そんな感じでした。

 

アルコール依存症になったことが、気づきを与えてくれた

とにかくもう自分に自信がなかったです。

そのまま生きていたら嫌われてきた。

だから擬態しないと、この世の中では生きていけない。

しかし、生きていくために擬態すると、ずっと理性で感情を抑えているから苦しくてたまらない。

だから、アルコールで緩和してきたけど、それももう限界に近づいている。

アルコール依存症だと診断されるまでの新社会人の約5年間は地獄のようでした。

 

 

「るろうに剣心」の登場人物の、瀬田宗次郎にシンパシーを感じていて、ずっと心から離れなかったセリフがあります。

 

 

所詮この世は弱肉強食

強ければ生き、弱ければ死ぬ

殺さずとか、弱いものを守るとか

貴方の言うことは間違いなんだ

あのとき貴方は、僕を守ってくれなかったじゃないですか

貴方が正しいというのなら

なんで守ってくれなかったんです

あのとき、誰も僕を助けてくれなかった

僕を守ってくれなかった

あの時僕を守ってくれたのは

志々雄さんが教えてくれた「真実」と、一振りの脇差だった

だから間違っているのは、貴方なんだ

 

このシーンになんで心が揺さぶられるのかなぁ、と思っていたのですが、ようやくわかりました。

 

たしかに、私はずっとイライラして生きてきました。

 

「俺が正しくないというのなら、お前らはとことん正しいんだろうな?」と

他人に対して自分に対するのと同様に常に正論とルールにこだわり、外れるものを許しませんでした。

他人が、私のありのままを許してくれなかったことに対して、恨み憎んでいました。

 

でも、自分が幼少期にされて性格が歪むほど嫌だったことを、他人にまで強いて徹底して主張してきたのか…。

と思うと、なんだかやるせない気持ちです。

 

本当はありのままに生きたかったのに、そうさせてはもらえなかった。

そのままの自分を受け容れてもらえなかった。

だから、こっちは死ぬ気で我慢しているんだ。

俺が我慢してるのに、否定してきたお前らは我慢しないなんて、ずるいじゃないか。

正しくないと私にいうのなら、あなたたちは徹底的に正しくいてくれなくては嘘だろう?

正しくないのに、私に間違っていると言うな!

間違ってもいいというのなら、どうしてあのとき私を許してくれなかったんだ?

全部おかしいじゃないか。

 

という怒りが私を正論に駆り立てていたんだなぁ、と気づいてすっごくすっきりしました。

 

また、生きてるだけでストレス抱える理由もわかりました。

受動型で周囲に合わせて理性で抑え込んでいるからだったのか。

だから、アルコールやタバコなど依存物質に頼って脳を弛緩させたかったのか。

 

これらを解決するためには、

誰よりも私自身が、私に対して

「そのままで生きていていい」

という許可を出すしかないのだと思います。

偽らなくてもいい。

正しさにこだわらなくてもいい。

感じるままに感じてもいい。

やりたいと思うことをやってもいい。

そういうカギをひとつひとつ解除して自分を解放してあげたいなと思います。

 

剣心から「真実の答えは己の人生の中から見出せ」と諭されて歩き始めた宗次郎のように。

 

ではまた。

【発達障害】ASDやADHDは本当に「使えないやつ」なのか?

こんにちは、ちあき です。

妻によく「めんどくせー!笑」と突っ込まれる私はASD(自閉スペクトラム症)+ADHD(注意欠陥・多動症)です。

俗に言う「空気を読む」「行間を読む」がすごく下手です。

そんな人はよく社会に出て「使えないやつ」と言われて馬鹿にされます。

本当にそうでしょうか?という話です。

 

 

私の懲戒処分事件に見るASDの特性

何回か書かせていただいていますが、私はアルコール依存症でして、度重なる飲酒による失敗から懲戒解雇をネタに依願退職を勧められた経験があります。

結果的には「戒告」という懲戒処分になりました。

会社としては、何回も酒で問題を起こすような「使えないやつ」はさっさと退場させたい。

そこで、上層部は結託し、私がいかに成果が出ていなくて、いかに効率が悪い働き方しかできなくて、会社に迷惑をかけるやつかを証明するために証拠集めを始めます。

並行して、もし証拠不十分で辞めさせられない可能性を視野に入れて、「自宅謹慎」を命じて仕事を取り上げ、社内外への連絡を一切禁じて、孤立させます。

そうして、たまに人気のない喫茶店などに呼び出しては、以下のような事を言葉を繰り返し言い聞かせます。

「このままもし会社に残ってもお前のためにならない」

「業績も大したことはないし、私から見たら君はこの仕事は向いていないから、違う可能性を探したらどうか」

「懲戒解雇されたら退職金も出ないぞ、今のうちなら自己都合退職扱いにしてもらえるぞ」

「今まで散々指導した事実がある以上懲戒処分は免れない、そうなったらお前のこの会社でのキャリアはもう終わりだ」

 

つまり、言外に

『お前は使えない。懲戒解雇されたくないだろ?自己都合にしてやるから、早く辞めろ。』

と繰り返し言い聞かせる、ということです。

 

しかし、私は残念ながらASDでした。

このような行間は、追い詰められていればなおさら、簡単には読めません。

しかも、真剣に考え反省して決断しなくてはならないと、徹頭徹尾、空気を読むなどという『曖昧な決め方』はしてはいけない、と思って論理的に考えようとしました。

 

これが私にとっては幸いし、上司にとっては災いしました。笑

 

ここまでズタボロに言えばさすがに「辞めます」っていうだろう、と思ったのに、首を一向に縦に振らない私に、次第に上層部は苛立ちを隠さなくなりました。

言い方は徐々に直接的になりました。唾を撒き散らしながら罵倒し、さながら「千と千尋の神隠し」の湯婆婆のようでした。

私も負けじと善意から真剣に「恩返しと罪滅ぼしを具体化するためには会社に残り成果を上げてから辞めるのが最低の礼儀だ」と考えて、上司の遠回しな主張や提案(=マジ早く辞めてくれというお願い)を結果的に丁重にお断り(いっちゃえば全無視)して

「ここで働かせてください」

という一言だけを壊れた人形のように繰り返し、終いには泣きながら土下座し始めたあたり、千尋並みの狂気を彼らは私に感じたようでした。

 

表現が時間が経つにつれ直接的になるに伴い、私も徐々に言いたいことが分かってきました。

そうかそうか、私に「迷惑だからもうどっかいけよ」と言いたいんだな、君たちは、と。

その理由では納得できませんでした。

それはパワハラだよね?

それに弁護士に聞いたり調べたところ、著しく戒告事由に抵触し会社に損害を与えた実績がなければ、懲戒解雇はできないよね?

理由が十分ではないうえに、懲戒解雇という単語を使うのは、一種の脅迫だよね?

私は確かにあなた方に多大な迷惑をかけたし大した特殊能力があるわけじゃない。

だけど、あんたたちが今まで言ってきた事は「貴方のため」という嘘に包んだ自分勝手な理論だよね?

それって私が辞めないことを責める大義ではないよね。

じゃあ、その主張は聞く価値ないよね。

それゆえに、私は私の判断に従い、やめるより残って実績で贖罪と恩返しをしてから辞めたいし、やりたかった仕事をやるまでは辞めたくない。

だから、絶対に「今は」辞めない。

この方程式がおかげで組み上がっていたので、的確な変数(合理的かつ良心的な理由)を示してもらわないと自己都合退職という無責任な決断はできない、とある種の融通の利かなさが功を奏した形で、強い意志でありがたい退職勧告を頑なに固辞し続けることになりました。

結果として、予想通り懲戒解雇はコンプライアンス委員会と組合を通過できず、人事部と上層部の頑張りも虚しく「戒告」のみにとどまりました。

 

ASDは目的と理由が明確かつ正当であればムラなく動ける

今回の事例で会社が得るべき教訓は、「ASD+ADHDの私に察してほしいとか空気を読んで欲しがるのは最適解ではない」ということです。

定型発達が多用する「言わなくても分かるでしょ」的暗黙知を前提にしてしまったので、私が自主退職すべき明確な理由を提示できていませんでした。

発達障害同士なら、むしろ周到に目的と手段を明確化して言語化して意思疎通しようとするから、認識に齟齬がなく、伝達ミスも起こり得ないので、私を説得できたと思います。

「採用コスト(初期費用)がこれだけかかっているのに、給料と売上と純利益から考えて、月当たり○○円の損害だから、会社を一日も早く辞めてくれたほうが我が社のためになる」

「その上で最も早く辞められて、退職金を支払ったとしても○○万円だから、このまま懲戒会議にかける時間的コストを勘案すればむしろプラスなので、お互いwin-winだから、懲戒解雇より依願退職が望ましい」

という分析が妥当であったなら、私は首を縦に振っていたでしょう。

 

結果として、土下座した頭を踏まれるような陰口と嘲笑を、泥水をすすり血反吐を吐きながら耐え抜いて会社に残り努力を続けました。

それからは、売上計画(ノルマの110%)を達成し続けており、四国地方の支店内でトップ5の連続達成記録を達成しており、この決算期もすでに見通しは立っているので、記録更新予定です。

ほら、やはり私の考えが正しかったじゃあないですか。辞めさせるより金を生んだでしょう?笑

 

ASD、ADHDが「出来ない子」なんじゃない。

伝え方や受け取り方が違うだけであり、活かし方次第なのに、それを定型発達者が理解していないだけなのではないかなぁ、と思います。

https://twitter.com/frenchbeansaya/status/1125166350349897728?s=20

このツイートにもあるように理由をつけて説明することは重要ですし、

何をしてほしいのか?

どうすればできるのか?

なぜやるのか?

いつまでにしてほしいのか?

 

5W1Hを明確にしさえすれば、これほど説得しやすい人種は逆にいないのではないか、とすら思います。

 

しかし、私の場合は

・マルチタスクになると著しくエネルギーの消耗が速く精度が落ちる

・急な予定変更や作業中断に激しいストレスを感じる

という特性ゆえのマイナス面もあります。

この辺りについての対策はまた改めてまとめたいと思います。

 

子供をあやしながら、つらつらとそんなことを考えた連休最終日でした〜。

明日からお仕事の方も、そうでない方も、のんびりいきましょう。

だいたい会社の言うことは論理的ではなく都合の良いことです。

相手が適当なんだから、こちらも適当にこなしたって文句言われる筋合いはありませんから。

気楽にいきましょー!