【結婚】険悪な嫁姑問題を抱えないために、転勤族男性の結婚でココだけは押さえたいポイント3つ

こんにちは、ちあき です。

私はお酒でさんざん失敗してきたのですが、妻との結婚でもしくじりを犯してしまいました。

その結果、妻は私の父母に会うとストレスがかかりすぎ実家に2泊すると顔に蕁麻疹が出るようになりました。なので、実家に帰る場合はどんなに頑張っても1泊。基本妻の体調とストレスを最優先して極力泊まらないようにします。どうしても宿泊しなくてはならない場合は、どこかに旅行がてら、と後半に息抜きを企画します。

この度長女が産まれましたが、妻は私の父母には抱かせたくなく、お宮参りもできればしたくないのにな…と言っています。初孫でも抱くことを拒否したくなるような嫁姑関係に、できればしたくないですよね?笑

私たち夫婦はもう無理ですが、同じ過ちを犯さないために、特に転勤族の会社員男性が結婚するにあたり「やっておけばよかった」「気を付けておくべきだった」というポイントを紹介したいと思います。

①何があっても結婚するからには妻が最優先

「両親に相談して式の段取りは決めていこう」などと考えている人はいませんか?

それは大きな誤りです。結婚式も入籍日もすべて主役は「夫婦」です。決めるのは夫婦である貴方と奥様です。

親の意見は、あくまで参考でしかありません。

自分の親に日取りや式の段取りなど、何でもお伺いを立てていては、あなたが世の中で一番大切にしていこうと決意してプロポーズした最愛の妻がやりたい結婚式ができません。

私は、長男であるという立場を考えすぎて、両親にお伺いを立てすぎて失敗しました。妻の立場としては私とふたりで企画したかったのに、義親に大切なイベントを侵食されているような感覚になり、悲しい思いをさせてしまいました。

途中で気づいて軌道修正しましたが、時すでに遅し。企画する前から、親の意見を聞いても従わない、という覚悟をもつべきでした。それはひとえに、私が親離れできていないからで、今まで自己決定する機会を奪われてきた「アダルトチルドレン」だからでした。

反抗期がなかった、親に進学先や就職先を相談して決めた、あまり失敗してこなかった、親の意見に逆らえない、親に結婚相手の条件に付いて言及されている、などに心当たりがある方は、私と同じ失敗をする可能性があります。要注意です。

②両家の関係が良好になるか否かは、「顔合わせ会」で10割決まる

結婚することをふたりで決めて、両家の顔合わせをすると思います。

ここで、もう関係が決まります。

そんな馬鹿な、と思うでしょう?私たちの場合は、思えばもうここですでに、終了が決定しました。笑

両親は典型的な古風な親で、形式にこだわるタイプ。偏差値や学歴や会社のランクなど、くだらないことを気にするので、顔合わせでも完璧な手土産と完璧な自己紹介をしようと準備してきたようでした。

妻のご両親は、自由奔放なタイプで、贈り物などは気持ちが伝わればいい、という感覚なので、手土産は在りものや価値があるもので本当におススメの物を渡せばいい、と言葉を選ばずに言えば「実家に帰省して帰りに渡されるような物」を準備してきました。私は、妻の好きなことや家族構成などを身上書にして提出しました。

顔を合わせた時点で、交換した手土産を見て、自分の両親の表情が凍るのを感じました。

義理のご両親は、一度開封した跡がある塗り物と、そのへんのスーパーで買ったような地産の飲み物を紙袋に入れていたのです。

想定外でした。

後悔しました。私も家の常識に染まっていたので、まさか義両親がそんな手土産で現れるとは思っていませんでした。当然百貨店で購入した菓子折りなどを持参するものだとばかり思っていました。事前に妻に「両親はこんな面倒くさい人だから、手土産はこういうものが好きで、こういう話題を好む」という情報を共有しておくべきでした。そうすればそのように準備してくれていたことでしょう。

顔が凍り付いた両親は、そのままぎこちなくやり取りをして、その夜「なんて言う家と結婚するんだ」と失礼なことを言いながら泣いて抗議の電話をしてきたため、私と大喧嘩になりました。

その様子を見られてはいけなかったのに、妻にみられてしまい、妻がその出来事以来「私の両親を否定した人たち」と私の両親を敵視するようになるきっかけを作ってしまいました。

ここで得るべき教訓は、「ここまでは話さなくてもいいかな、と思うくらい綿密な情報共有」をすべきであるということです。

最初は両家とも仲良くしたいと思っているものです。その気持ちを無駄にしないためにも、取引先に対してそうであるように、5W1Hを原理原則として妻とよく情報を交換しておきましょう。

何を大事にするタイプなのか?(清潔感・社会的地位・年齢など)これだけはやってはいけないこと・話してはいけないことはないか?どのようなものを好み、どのような趣味があるのか?手土産には何を好み、どこで買えばいいのか?

最後の手土産の好みや購入場所まで共有しておけばよかった、と今は思います。

③結婚式場は両家の親族が足を運びやすい場所、かつ妻の友人が来れる場所で

式場選びにも落とし穴があります。

結婚式場を選ぶ場合は、基本的に親族が足を運びやすい場所を想定するでしょう。特に転勤族の男性は、地元から離れて就職してフィアンセに出会うことが多いため、特にお互いの地元の中間地点や、交通アクセスが良く集まりやすい東京・大阪・神戸などになることが多いと思います。

親離れができていない親は、子供の結婚式にこだわります。特に長男教に洗脳されている親は、「男親の家を立てるもの」などどいう古風な考えに縛られて、こちらにこちらに、と場所を誘導しようとしてきます。

あなたの親がそのようなアプローチをしてきたら、両家の親族が足を運びやすい場所にしたいからよく検討する、などと答えて躱して、「妻が選ぶ式場希望地の候補」から最も有力な場所を式場にしましょう。

その際、妻の友人がたくさん来てくれる場所にしましょう。主役は最愛の妻です。あなたやあなたの両親ではないのです。結婚式はあなたの大切な奥さんのもの、ということをよく肝に銘じておきましょう。そうすればおのずと、主役の幸せを喜んでくれるキャストが大勢来てくれる場所が、式場として最適であるということが分かりますよね。

その前提条件のうえで、自分の両親や親せきが足を運べる場所かどうかを判断しましょう。

自分の両親や親族には、遠方になったとしても、前夜祭ができるように良い店を数軒押さえて両親に接待させておけばよいのです。

絶対的に大切にすべきは妻側の人間です。収入が少なく旅費が出せないなら、浅学負担してでも妻に心残りがないように企画しましょう。ここでケチっても一生後悔するだけです。糸目はつけないようにしましょう。

まとめ:結婚は、あなたと大切な人で決めましょう

親とはなんでしょうか。親は子供の幸せを望む生き物です。子供の幸せは、子供にしかわかません。親が「この人のほうがいいのに」「こんな不安定な男で大丈夫なのか」といくら気をもんだとしても、子供が選んだ相手が最も子供が幸せになれると確信した相手なのです。

つまり、子供のあなたが選んだ彼女が、妻になるべき人であり、それは親だろうが何だろうが誰にも指図できないことなのです。

あなたしか、あなた自身の結婚相手を決めることはできない。

あなたしか、あなた自身の人生を決めることはできない。

選んだ最愛の結婚相手が最高に喜んでくれる状況を作ることが、旦那になる男の使命です。

決して、親の満足のいく常識的に間違っていない式を執り行うことではありません。

私のように、実家関係のイベントが起こるたびに下血したり蕁麻疹に見舞われたり食欲不振で1週間で体重が5kg減ったりすることになりたくなければ、ぜひ今回紹介した3つのポイントを守ってください。

では、また!

【社会福祉士】介護保険制度の成り立ちと現在の状況って?

介護保険制度の創設の経緯は、1997年の介護保険法制定以前にさかのぼる。介護保険で高齢者介護および高齢者の自立支援をサポートする体制を整えるために発足した介護保険制度だが、逆に言えば、創設される以前の措置制度としてのあり方が高齢化社会を支えるという観点で限界を迎えたのである。

 

以前は、老人福祉法と老人保険法がルール

介護保険制度が創設されるまえは、老人福祉法の基づく措置制度と、老人保健法に基づく看護や介護の提供の2つが存在していた。しかし、措置制度はすべての高齢者に提供するには財源が十分でなく、サービスに対する偏見、所得開示の義務による抵抗感、当事者(高齢者本人)の選択能力不足などの問題点があった。老人保健制度の保健医療サービスとしての介護サービスの提供は、人員と生活環境への配慮の観点から一定の限界を有しており、今後高齢者が増加することを想像すると機能不全に陥る可能性が高かった。

 

ゴールドプラン策定から介護保険制度成立へ

このため、1989年にゴールドプランが策定され、福祉サービスの計画的整備が推進された。1990年の福祉八法改正により市町村に権限が委譲されたため、介護保険制度の実施主体として位置づけられる基盤が整備されはじめた。1994年、新ゴールドプランが策定され、介護保険制度創設のための検討が本格的に開始された。社会保険方式の介護システムを採用したのは、負担と給付の対応関係を明確にすることで、介護サービス負担増を国民に受け入れやすくしたかったという狙い、保険料の見返りとしての介護サービスという位置づけで真理的な抵抗感無くサービスを利用できるという狙いの2つが理由である。

こうして介護保険制度が成立し展開された。急激な介護給付費の増加にともなう保険料負担と公費負担の増加に対応するため、要支援の認定を受けた被保険者に対して介護予防を手厚くする制度改正が2005年の介護保険法改正で実施された。2011年には医療ニーズの高い高齢者や単身・高齢者のみの世帯の増加に対応すべく、地域包括ケアの推進、定期巡回・随時対応型サービスや複合型サービス(現:看護小規模多機能型居宅介護)の創設などを主とした改正を実施した。財政状況とニーズに応じて時代とともに形を変えながら今日まで介護保険制度は運営されてきた。

 

介護保険制度の概要まとめ

そんな介護保険制度の概要は以下のとおりである。

目的は、要介護状態になった高齢者に必要な介護サービスを提供し、それぞれの能力に応じて自立した日常生活を営むことができるようにすることである。

保険者は市町村および特別区である。被保険者に対して保険料を徴収し、要介護認定を行い給付額を決定し、介護保険事業計画を策定してサービス供給を確保する役割を担っている。被

保険者は第1号と第2号に分かれる。

第1号被保険者は65歳以上、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の加齢に伴う一定の疾病により要介護状態となった医療保険加入者が対象である。

原則年金から天引きされ徴収された保険料が50%、残り50%は税金でまかなわれており、1割負担でサービスを利用できる。

要介護度・要支援度により支給限度額が異なる。要支援は1~2まであり、要介護は1~5まである。それぞれ数字が小さければ小さいほど自立状態が良好という扱いになる。

 

介護保険制度をめぐる最新の動向(2019年)

2014年、医療介護総合確保推進法に基づいて介護保険法が改正され、地域包括ケアシステムの実現に向けて医療と介護の連携の強化やサービスの質の向上を目的とした制度の見直しがなされた。こうした介護保険制度をめぐる最新の動向を整理したい。

まず、介護サービスの質の確保である。介護保険料の不正請求などの問題を受けて、指定の取り消し権限を行政に与え、指定取り消しを受けた者は別の自治体で指定を受けたりすぐに指定申請をできないよう規制することで、民間事業者に対して規制監督が強化された。ケアマネジメントの質を向上するためケアマネージャーの資格更新制を導入した。介護サービスの情報公開制度を導入し、透明性の確保を目指した。またサービスの拡充として地域密着型サービスが追加された。

そして、介護予防と地域支援事業である。2005年の介護保険法改正で要支援の認定を受けた保険者への介護予防事業が導入され実施されてきた。2014年の改正で「介護予防・日常生活支援総合事業」が、従来の介護予防訪問介護、介護予防通所訪問介護だけでなく、多様なサービスを受けられることを目的として新設された。しかし松山市が平成29年4月からスタートしたサービスには、要支援1・2と認定された人および事業対象者が利用できる「訪問型サービス」と「通所型サービス」のみである。基本チェックリストの項目で該当基準を満たしていて届出を出すと利用できるようになっている。このように、新総合事業の難点は、市町村の財政やボランティアやNPOなどの協力体制によりサービスの質の格差が生まれることである。どう地域にあわせて資源を確保し展開していくかが今後の大きな課題である。

【社会福祉士】高齢者を取り巻く環境の変化と今後の高齢者福祉における課題

高齢者を取り巻く環境は、特に第2次世界大戦後高齢者保険福祉制度の発展を期に加速していった。

国民皆保険制度がスタートし、老人福祉法が制定された。医療の面でも老人保健法が昭和57年に制定され、その後時代背景に沿って、調整と拡充がなされていった。

高齢者を守る様々な制度や法律

高齢者の尊厳を守るために、まずは法律が歴史的に整備されてきた。老人福祉法、高齢者の医療の確保に関する法律、高齢者虐待防止法、権利擁護と成年後見制度などがあげられる。

高齢者を支援する組織も整備されつつある。

指定サービス業者は、介護保険法に基づき都道府県か市町村の指定を受けた事業者である。

国保連は国民健康保険法第83条に基づき各都道府県に1団体ずつ設立されている。

地域包括支援センターは、介護保険法に基づき、市町村か市町村から包括的支援事業委託を受けた法人によって運営される。地域住民の心身の健康の保持および生活の安定のために必要な援助を行い、地域住民の保健医療の工場および福祉の増進を包括的に支援することを目的とする。

社会福祉協議会は、すべての市町村、都道府県、全国段階に設置されており、知己福祉の推進を図ることを目的とする団体として、福祉コミュニティつくりと地域福祉の推進を使命とする俊樹である。

ボランティアやNPOも無償・非営利の有志団体として社会サービスを提供する組織として活躍している。

なぜ高齢者の幸せを大切にするべきなのか?

人生のモデルとして高齢者は社会において重要な存在である。なぜなら若者は将来の自分自身を高齢者の現状に重ねて見るからである。

高齢者福祉はの重要な課題は、科学の発展に伴って人類が昔から望んできた平均寿命の伸びという成果を、社会が肯定するか否定するかに密接に関わる点である。

高齢者が元気であれば、社会全体が活性化する。逆に、高齢者が生きがいをなくし、早くお迎えが来てほしいという暗い余生を送っている姿は、社会全体に暗い影響を与える。介護に関する社会的負担感も増大する。

ソーシャルワーカーは、高齢者の幸せと尊厳を尊重し、ご本人らしい幸せな生涯を送る選択ができるよう社会福祉がサポートできるよう施策やサービスがもつ良好な機能を生かすためのたゆまぬ努力をしていかなければならない。ソーシャルワーカーのそのような活動が、担当する地域だけにとどまらず、ひいては社会全体を幸せにすることに繋がっていくからである。

目下、現代の日本においては少子高齢化が進み、自治体単位での地域包括ケアシステムを形成して病院や施設ではなく、住み慣れた地域や在宅での看取りを目指してケアしていく方向性にシフトしている。

今後特に解決すべき高齢者福祉の課題とは?

その実現に対して、特に医療介護の面で、今後の高齢者福祉における課題は山積されていると考えられる。

まずは、健康な全身状態を維持するための口腔ケア・排泄ケアである。医科歯科連携が進んでいる地域においては、医師と歯科医が緊密に連携できるよう市町村単位で連携スキームが整えられ、口腔ケアの重要性と在宅での訪問診療ケアを勧めている。食べる、という行為は非常に重要であり、食べられない口内環境は拒食や拒薬を招き、全身状態悪化を促進させてしまい、QOLの低下につながる。住み慣れた地域で元気に暮らすためには、自分の歯で食べる喜びを長く維持してあげられるケアが必要である。

また、排泄ケアも同様に重要である。介護者が適切なケアがしてあげられないと、湿気がこもり湿疹や褥そうができ、QOLは著しく低下する。介護負担も大きいことから、薬剤の見直しを含めたオーダーメイドのケアが必要である。この点で精通している医療従事者と介護職員はまだまだ足りないといわれている。

最後に、増える認知症に対する正しい理解とケアの浸透である。認知症は進行するとうつ病や統合失調症と鑑別がしづらく、ご本人とコミュニケーションが取れないことに対して苛立ち、対応を間違えてしまいがちである。このすれ違いにより、ご自宅での介護で問題が発生し、介護負担の増大と介護対象の高齢者の異常行動に拍車がかかり、手に負えなくなるケースが散見される。近時記憶障害のために同じことを聞いてきたり、不安感から物盗られ妄想を呈して介護者に怒りをぶつけるなど、正しい知識がなければ困惑する場面に多数出くわすこととなる。このことに対して怒り返してしまうと、本人は近時記憶としては忘れても、怒りをぶつけられた感情は覚えていて、本来助けてくれている介護者に対して敵対心をもってしまうという悲しい結果になってしまう。

認知症は、終末期ケアにおいても、しばしば看取りがご家族に委ねられ、病院と自宅とで揺れ動くご家族の気持ちに寄り添い、ケアしていく必要がある。夜間の呼び出しや信頼関係構築など、ソーシャルワーカーにとってハードな調整を求められる重要な課題である。

【社会福祉士】地域福祉における住民参加の意義と課題

なぜ地域福祉に住民が参加しなくてはいけないのか?

地域福祉において住民参加が重要な理由は、地域福祉が住民の市民的な主体性を促進し、さらにその住民は地域福祉を促進するという相関関係にあり、機能を維持し持続的に発展するためには、お互いに無くてはならない存在だからである。

時代背景の変化に伴い常に新たなニーズが発生するなかで状況に対応していかなければならない場合、制度福祉の整備に先立って、地域に暮らしている住民と専門職の両方の自発的な行動が組み合わさってはじめて、先駆的・開発的にニーズ充足を具現化することが可能になるからである。

行政とともに個別化する社会福祉ニーズに対応すべき時代へ

社会福祉行政においても、個別化する各市町村のあり方に対応するべく、時代の流れは中央集権から地方分権に移行している。

具体的には、1990年の福祉関係八法の改正、2000年の社会福祉法改正である。

第107条において市町村が地域福祉計画を策定することが規定されている。市町村の社会福祉行政において各種の福祉計画を策定していくうえで住民との連携や協働が重要なテーマとなるし、福祉課題を抱えた個々の住民の支援過程においても住民参加型の福祉活動との連携・協働・ネットワーク化が課題になる。地域福祉が住民参加なくして成り立たない理由はここにもある。

行政側だけではなく、住民側としても収めている税金を必要なサービスに必要なだけ適切に運用してもらうために、必要なサービスを自発的に行政に対して提案する主体性を発揮する権利があることを忘れてはならない。

私たちソーシャルワーカーがクライエントの自己実現のために必要であるならば持ち合わせるべきアグレッシブさ、つまり地方政治家・地区社会福祉協議会に住民と協力して働きかけ困っている人のために今必要なサービスを実現する予算を勝ち取るという積極的介入にも、住民参加が不可欠である。

アーンスタインの「市民参加の梯子」理論

地域福祉における住民参加の議論では、アーンスタインの「市民参加の梯子」理論が引用される。

アーンスタインは住民参加には操り、治療(セラピー)、情報提供、相談、慰め、パートナーシップ(協働)、権力の委任、市民統治、の8段階があるとしている。

操り、治療の段階では参加とはいえず、情報提供、相談、慰めの段階は表面的な参加、パートナーシップから市民統治の段階を市民権力(または自治、参画)と定義している。

近年求められている住民参加の段階は、3番目の自治や参画のレベルであり、上野谷加代子氏が協働の3つのレベルのうち最も高い3つめの自治体の政策にコミットしていく「協働」の場を形成していくことの必要性を述べているし、武川正吾氏がいうように住民参加のフロンティアは常に拡大していることから、住民参加の意義は、現代の社会福祉の発展段階において大変大きく必要不可欠なものになっているといえる。

住民参加を促進する「つながり」

住民参加を促進させる方法は、さまざまである。

個人的に仕事柄参加していて有効だと感じたのは、地域のお年寄りを支えるグループホームを運営する医療法人・社会福祉法人が開催する年1回の地域住民参加型のイベント開催である。楽しい雰囲気を醸成することにより、家族連れからお年寄りまでさまざまな年代の地域住民が集合し、交流する場を提供することができる。この交流を通じて、グループホームを中心として地域のお年寄りに携わるスタッフと顔の見える関係ができ、相談しやすくなり、意見を交換しやすくなることで、参加の障壁を下げることができているのではないか、と考えられる。

特に脳血管性認知症や大腿骨近位部骨折により突如要介護状態になった場合、介護の当事者になったそのときに、サポートにつながる具体的なイメージが描けるかどうかは非常に重要である。課題としては、運営側に参加してくれる地域住民を増やすことである。

地域で生きている、お世話になって生きている、という感覚を主体的に持ち行動に移すことは、希薄化したこの現代社会の地域のつながりにおいて非常に実現が難しいことである。

今後この課題を解決する鍵になるのは、認知症カフェや障がい者家族会にみられるようなグループセラピーにおける精神的な繋がりの強さであると考える。地域福祉に見出しにくいここまでの強いつながりの背景には、「同じ苦しみを共有している」という共感の基盤となる仲間意識がある。「実は同じことで悩んでいたのか」という救済にも似た気づきと安らぎを得られる関係性の構築を実現することは、疾病に限らず地域福祉においても可能性がある。たとえば、地域住民なら自由に休憩でき、託児所と高齢者介護施設を兼ね備えているような共有施設・共有スペースを提案したい。

様々な世代が気軽に行き来できるため、子育ての悩みから介護の悩みまで今まで孤立化の原因だった「悩み」を逆に共通基盤にして他者を身近にしていく取り組みが有効ではないか、と考える。

【社会福祉士】相談援助展開の8つのステップ

相談援助の展開過程は、8過程である。

ニーズキャッチ、インテーク、アセスメント、プランニング、インターベンション、モニタリング、エヴァリュエーション、ターミネーション、である。

①ニーズキャッチ

ニーズキャッチは、アウトリーチ等により利用者の顕在・潜在ニーズ両方を発掘する行動である。

現代では生活問題が複雑化・多層化しており、SOSを出せない、窓口に行くことができない人が増えている。支援の入り口を創るためには、待ちの支援では予防的介入・早期介入が難しい。一見すると目に見えにくい問題を想像して、引きこもりや路上生活者や高齢者や若者に自ら出会いに行き声をかけることで、支援が届けることができない人たちに出会う努力をしなくてはならない。

②インテーク

インテークは、面接であり、相談援助の最初の手段として行われることである。

実務者によるとまずは「今日ご飯食べた?おなか空いてない?」と開始されることが多いという。留意点として、相談者はアウトリーチしたときには限界状態で、何日も食事を取っていなかったり寝ていなかったりして、正確に話ができない状況である点を念頭におくべきである。本人、家族、環境、地域、社会資源、社会参加などの状況を幅広く入手し、マッピング技法などを用いて情報を視覚化する。そのうえで解決すべきニーズや希望を明らかにし、その目的に応じた具体的な支援の目標を設定する方向に検討の方向性を向けていく。この場合特に注意するべきは、本人が主訴として訴えている問題や要望がニーズとは限らないという点である。本当に解決したい問題なのは何なのか?突き詰めて考え明らかにする必要がある。

③プランニング

プランニングは、支援計画立案である。短期・中期・長期の目標設定をし、目標ごとに具体的な支援内容と方法をブレークダウンして設定する。

期間や頻度を数値化し、クライエントと共有して設定する。あくまでもクライエントが自己実現を可能にするために自ら自発的に達成したい目標に対して、我々ソーシャルワーカーはエンパワメントの考え方で寄り添うのであり、クライエントが寄りかかって生きていくような状況を創ってはならない。また、クライエントに対してのリスペクトを忘れ、専門家としての自負に目を眩まされ手段を強硬的に推し進めてしまうような事もあってはならない。あくまで本人が人生をより良く生きるためのサポートであると肝に銘じるべきである。

④インターベンション

インターベンションは、実際の支援開始・介入をさす。

介入には、直接的介入と間接的介入とがあり、直接的介入はクライエントに、間接的介入は、クライエント以外の環境や社会資源への働きかけである。個人情報の取り扱いには十分に注意を払い、守秘義務を遵守する。それを前提として、さまざまな多職種・異業種のメンバーに働きかけ、柔軟に不屈の精神で問題の介入に取り組んでいく。1件1件の事例のみのミクロにとらわれず、マクロへのインターベンションも忘れてはならない。地方行政や地元政治家に地域福祉の問題解決の提案や訴えを行い社会の変革へのアウトリーチを断続的に行っていくなど、資源が無いなら創るといった抜本的な改革も視野に入れてソーシャルワーカーは声をあげていくべきだと考えられている。

⑤モニタリング

モニタリングは、支援経過の観察である。

プランニングで設定した目標と照らし合わせて現在の支援状況、満足度や充足度、新たな課題やニーズなどを再検討し、必要に応じて再アセスメント、つまりもう一度プランニングを修正加筆していく。

⑥エヴァリュエーション

エヴァリュエーションは、支援の事後評価である。支援目標に対して達成できたか、できなかったか、どの程度達成できたか、インターベンションが適切だったか、支援前と支援後ではクライエントと周辺環境とで何が変化したのか、振り返り評価する。

⑦ターミネーション

ターミネーションは、支援の終結と効果測定である。

つまりクライエントへの支援を終える、ということであり、クライエントが不安を抱かないように段階的に行う必要があること、再利用について受け入れ準備があることや、再度相談する場合に抵抗がないよう配慮して窓口情報を提供すること、の2点に特に留意すべきである。問題が解決された、あるいはもうクライエントが問題は残るものの水から対応できる、という状況がクライエントと援助者双方で共通認識が持てている場合、終結となる。

ソーシャルワーカーとしてひとつのケースが終結した場合、ケースを振り返り客観的に評価して、援助者としての支援の質の向上に継続的に取り組むことで、同室の問題を抱えたクライエントを支援をする場合によりベターな支援はなんだったのか、今までよりもさらに妥当性や適切さをもって支援活動できる基盤となる。また、客観的な効果判定はクライエントや社会忍耐する説明責任を果たす上で非常に重要である。

【社会福祉士】ソーシャルワークの歴史的な形成過程

ソーシャルワークの形成過程は、産業革命の諸問題に端を発する。

貧困が最も重大な問題のひとつとして認識され、社会調査が行われた結果、個人に問題があるのではなく、経済活動を優先する社会が貧困を生み出していることが明らかになった。このことから、ソーシャルワークの源流が生まれた。

COS(慈善組織協会)発足からの「基礎確立期」

COS(慈善組織協会)が発足する。組織化された慈善事業は、友人として対等な立場に立って積極的に接点を持つというアプローチを実践した。これはやがてケースワークの発展に寄与することとなる。

セツルメント運動も社会的弱者の立場を身を持って経験することで社会福祉の向上を図ろうとする事業の展開として発足した。

この活動の特徴は、子供たちや移民や労働の問題に、グループの力を使ってアプローチした点にあり、グループワークやレクリエーション療法に発展する源流となっている。YMCAやYWCA、ボーイスカウトやガールスカウトなどの青少年団体等の活動も、グループワーク・コミュニティーワークへと発展していった。

「基礎確立期」はケースワークの確立を特徴とする。COSの活動はアメリカに広がる。この時代にケースワークはCOSの友愛訪問から脱却し科学的かつ客観的な観点から支援を考える方法として体系化されていった。ソーシャルワークは慈善事業から専門職への進化に向かう。ミルフォード会議によって「専門化」「ひとつの専門職としてまとまり」をもつ活動に発展していく。また、ソーシャルワークほどではないが、この時代、グループワーク・コミュニティワークにも専門化の兆しが現れている。ソーシャルワーカーたちが集まる会議においても問題中心であった会議から技術中心の会議への変化が見られた。

グループワークが取り入れられ始めた「発展期」

第二次世界大戦でさまざまな形で分断され脆弱化した家庭基盤に求められ、ソーシャルワークはその要求にこたえるべく「発展期」を迎える。この時代に最も特徴となる発展は、グループワークの形成である。コイルやニューステッターらにより、グループワークが学問として教育されたり、全国ソーシャルワークグループ会議において議論されるようになり、地域社会のニーズに応える組織化された住民参加型インターグループワークの理論を確立するに至る。以前から地域における援助活動の展開が重要視されてきたが、特に第二次世界大戦後、コミュニティの自己決定やコミュニティ構成による具体的成果が求められる時代的背景の求めにより、専門職としての業務遂行能力や基盤となる理論が必要となった。

技術主義的在り方からの脱却=「展開期」

1950年代半ばから、ソーシャルワークは展開期を迎える。それは、失業や貧困だけでなく、さまざまな社会問題の出現とその解決が求められ、社会変革を必要とした時代背景が大きく起因している。パールマンにより、かつて対立関係にあった診断主義と機能主義の折衷を図った「問題解決アプローチ」が提唱された。生活上の困難は個人の病理などが原因ではなく、当たり前に生じる問題であり、問題の解決に取り組み続けることが人間が生きる過程であるという見方を示した。クライエント自身が、ワーカーとの関係のなかで自発的に機能を活用しながら問題解決に向けて進んでいく過程を形成する支援がケースワークであると定義した。この時代において、技術主義的なあり方に傾倒してしまっていたケースワークは、当時の社会的な問題に対応できなかったことから厳しい批判にさらされ、パールマンの論文である「ケースワークは死んだ」にもあるように、広範囲の社会計画や制度の変革が必要であるとして、「社会的要因」への視点を取り戻していく。クライエントの立場に立ち、制度や施策を含めた社会資源の開発や改善など大きな枠での改善を目指す活動を重要視し実践する活動へと方法論・技術として発展していくのである。

ソーシャルワークの統合化(人+状況+関係の在り方全体)

現代につながる最後の系譜として、ソーシャルワークの統合化とジェネラリストアプローチの成立に我々はたどりつく。この流れは、現代ソーシャルワークの特質を反映するものである。今までそれぞれに専門化・発展してきたソーシャルワーク・グループワーク・コミュニティワークの共通基盤を明らかにして、一体化して捉えようとする一連の流れが、ソーシャルワークの統一化である。1955年にNASWが結成されたのを契機として統合化への動きに一気に弾みがつき、コンビネーションアプローチ、マルチメソッドアプローチ、ジェネラリストアプローチを経て、ジェネラリスト・ソーシャルワークへ展開していく。ソーシャルワークは、人のみでなく、また状況のみでもなく、その関係のあり方全体に焦点を当てて、クライエントと環境との双方に働きかけて「関係のあり方」を変えるという相互作用への専門的介入であるという論点に至る。

【社会福祉士】地域自立生活の意義とその支援方法についての考察

なぜ、地域で自立した生活を送ることが重要なのか?

それは、誰もが障害や年齢などに関わらず、その人がその人らしく、尊厳を持って、もともと持っている強さや能力や可能性を生かして最後までその生を全うできる事が、地域福祉社会の理想の根幹だからである。

その理想像のひとつとして、住み慣れた地域で自治した生活を可能とする姿を実現するということは、ご本人だけでなくこの社会で生きるすべての人々の未来への希望につながるからである。

家族の在り方が変化している現代社会

歴史的に家族と地域の在り方は変化し続けている。

今までは2世帯・3世帯の同居が一般的であるがゆえに、家族内・地域内で子育てから介護までのケア・サポートをしていくことが当たり前に受け入れられていた。

祖父母の死を自宅で目の当たりにし、死を身近に受け入れることを幼少期から経験できた年代にとって、自宅で両親や祖父母の死を看取りるのは自然なことであり、家制度の良い側面であったといえる。

しかし、近代化するにつれて核家族化が進み、家族規模が縮小した。

平均寿命は伸び、その結果医療介護の経済的心理的負担は増えた。高度経済成長期を迎えて我々は経済的・技術的に豊かになったものの、近隣同士のつながりや家族同士のつながりは表面的になり希薄化していった。こうして、従来の家族や地域の支え合い機能は低下していった。

このような背景から、現代社会において、家族に代わり高齢者や認知症患者など社会的弱者を支える機能の補完的・代替的なサービスが必要とされている。そのような社会的要請を受け、地域における社会資源の開発・調整・活用が進められた。

豊かさを実感できる「ニーズ対応型福祉サービス」を、自治体をベースとして公共サービスの拡充が進められ、高齢者保健福祉推進10ヵ年戦略に始まるゴールドプラン・新ゴールドプラン・ゴールドプラン21、エンゼルプランと社会福祉施設や在宅福祉サービスの基盤整備計画が中央政府のガイドラインに基づいて都道府県や市町村の地域政府をベースに整備されていった。今日に至っては行政と契約を結んだり、企業の社会貢献の理念によるエンタープライズの連携関係が進展している。

ソーシャルワーカーはいかにして関わるべきか?

私たちソーシャルワーカーの基本理念は、社会的弱者が自己決定を可能にする環境への働きかけを行うことである。

自己責任をクライエントの自己決定の前提条件だと考えず、自己決定の結果を体験しているクライエントを引き続きサポートするとともに、やり直しができる状況を作ることが、クライエントの自己決定を可能にするといえよう。クライエントの文化、風習、生活様式などを十分理解し、クライエントらしさやクライエントがもともと持っている強さや能力や可能性を尊重した支援を行うことで、その人らしい安心のある生活を送れるよう自立を支援する存在として、ソーシャルワークはさらなる実践展開が急速に求められている。

具体的に地域自立生活を支援するためには、異業種間多職種連携が欠かせないと考えられる。行政も民間も縦割りではなく、相互に密に連携を取り合い、クライエントのありたい姿への自己決定をするチャンスを逃さないよう支援するために、できることを手と手を取り合って実施することが不可欠であると感じる。

自治体の介入が成功した地域自立システムの2例

具体的に成功した自治体や方法も、そのようなコンビネーションによるところが大きい。

テキストにも紹介されている岩手県の「遠野市トータルケアシステム構築」は、まさに全国の保険福祉行政をリードしてきたすばらしい事例のひとつである。最もすばらしい特徴のひとつとして、「遠野健康福祉の里」の設置である。市の社会福祉と保健福祉を一体化し診療所や社会福祉協議会を同一に含めた複合型施設として、あるべき医療と介護の一体化を体現している。これにより、行政内の医療・保健・福祉の連携を強固にし、住民にも協力を仰いで異業種間多職種連携を実現した成果だと言える。

愛媛県西予市の循環バスの事例も大変すばらしいと先生方から伺っている。自治体が医療機関に通院するために行政で地域循環バスの運行を開始した。それにより、通院できない独居老人など地域で暮らす高齢者や障害者への医療介護福祉の推進に大きく寄与していると考えられる。医療機関も協力して、製薬企業も循環バス用の薬剤ラインナップの提案などを行い、より効率的な運用を微力ながらサポートしていると聞いている。

行政にも企業にもさまざまな制約や規律があり、簡単に調整できない問題が目の前に立ちはだかるであろうことは想像に難くない。しかし、より多くのクライエントの希望を選択する自由を守るために、我々ソーシャルワーカーが率先して手と手を取り合う橋渡しをするべきではないだろうか。

【社会福祉士】社会福祉における代表的な理論とその概要

ジョン・ロールズの「正義論」

ジョン・ロールズの説く「正義論」は、伝統的リベラリズムに基づいて社会の基本構造そのものの分析から、社会的・経済的不平等を特別扱いすることで人為的社会制度を成り立たせる考え方である。本来、才能や運や属性は人としての個性であり、有利性や不利性をはらんでいるかもしれないが、価値自体は多様な在り方をしていてしかるべきで、意味や解釈は人により異なることから、画一的な取り扱いは難しい。しかし、ロールズは「所得の制約条件化で、最も不遇な人の期待を最大限に高める」ことを目的とする分配原理を提案した。近年注目が集まっている「ベーシック・インカム」の構想はこのロールズの格差原理を基礎として展開されており、評価すべき考え方のひとつであるといえる。

しかしながら、「最も不遇な人々」の期待値を所得にフォーカスして最大化しようとするロールズの取り組みは、対象である「最も不遇な人々」を定義できないことにより、所得を人々の社会的満足度の近似的指標として定義するにとどまってしまった。

アマルティ・センの「潜在能力論」

アマルティ・センは、ロールズの正義論に対して、「理論先見的にではなく、当該社会を構成する人々自身の公共的推論に基づいて決定するべきである」と批判を加えていると考えられる。対するセンの理論は「潜在能力理論」であり、「本人たちが目指す選択機会を社会が妨げないためのアプローチ」が必要であると説いている。潜在能力を比較評価する社会的判断について、完備性を満たす必要は無い、とセンは強調し、社会政策とに必要十分であればよく、ロールズが目指したような社会的・経済的不平等そのものを人為的社会制度が解決する必要はないという考え方だと捉えることができる。潜在能力は、本人が選ぼうとすれば選ぶことのできる点の集合を表す。逆に言えば、潜在能力から外れた点は、たとえ本人が選びたくても選べない点であることを指している。人それぞれの潜在能力は異なり、多様な個性が存在するこの世界で、人それぞれが持つものは違っていて当然であると同時に、社会ができることは、選択機会の損失をさせないサポートくらいで、あくまで本人の自主性を尊重する姿勢をとるべきだと考えられる。それゆえに、センは「本人たちが価値を置く理由の在る生を生きられること」が「自由」であると定義している。

センの理論の特徴は二つある。

ひとつめは、本人が達成したい行いやありようの背後にある実質的な選択機会(潜在能力)を捉えること。つまり、福祉的自由の保障である。

ふたつめは、互いの理由や特殊性を配慮しあう社会的判断の形成プロセスを内政的に扱おうとすること。つまり、公共的推論と透明性を基に、常識や標準に囚われず異なる境遇や価値観を持つ社会構成員同士が普遍的に配慮する在り方である。

このように、センは、それぞれの潜在能力に基づいて、個人が価値ある生を選び取り、自己においても他者においてもその生の選択を尊重し合う、社会組織的な能力「ケイパビリティ」の概念の元に社会全体の福祉が設計されていくことにより、生活の質と平等が実現できると考えた。

社会的判断=本人の価値と他人の価値のバランス

具体的に、我々が手を取り合って実現するべきアプローチは、以下のように考えられるだろう。

個人の潜在能力を実現するための「資源」(=所得・資産・余暇・市場・天然資源・公共財・公共サービス・コミュニティ)と「資源の利用能力」(=生産・消費・感覚としての合理性や理性や共感や正義・習慣・コミュニケーション能力)についても公共的推論に基づいて考え行動を決定する。すなわち、社会的に「本人が価値をおく理由」を尊重する姿勢で資源と資源の活用方法について決定をサポートする場合、「理由」と「特殊性」に配慮したアプローチが必要である。

個人だけがよければ良いのではなく、他の人たちの「理由」と「特殊性」も自身のそれと同じように尊重され、配慮されるべき大切な社会的・福祉的自由であり、それを妨げることは社会構成員としてあってはならない。なぜなら、自己の福祉を実現するプロセス・その福祉を評価するプロセスにおいても、他者はなくてはならない存在であり、関与を外すことは不可能だからである。私たちは一人では生きていけないからこそ、社会を構成し、お互いのために資源を利用し、資源の利用能力を高める努力をしている。

お互いの「理由」と「特殊性」を配慮しあう社会的判断の形成プロセスまでも、私たち自身で積極的に配慮する社会を構築することで、それぞれが生きたい人生を生きられると、センは教えてくれたのである。

【社会福祉士】ソーシャルワーカーである社会福祉士の役割とは?

社会福祉士はソーシャルワーカーのひとり

ソーシャルワーカーである社会福祉士としての役割は、異業種多職種と協同し総合的・包括的な相談援助を実現する課題抽出技術とソリューションの提案技術を駆使し、複数の制度やサービスを組み合わせクライエントの権利の保障を具現化する活動が行えるという専門性を有した専門家として、人々やさまざまな構造に働きかけ社会変革・社会開発を促進するという大きな使命を長期的な視野では目指しつつ、実務的にはあくまでクライエントのニーズに沿って自立・自己決定・自己選択を推し進めることであると言える。

ソーシャルワーカーとは、社会福祉士だけではない。

社会福祉学を基盤に、ソーシャルワーク実践を行う専門職のことである。

国際的にはソーシャルワーク専門職のグローバル定義が、2014年7月に、国際ソーシャルワーカー連盟と国際ソーシャルワーク学校連盟の総会・合同会議において採択されている。「ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと開放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。社会正義、人権、集団的責任、および多様性の尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。」と定義されている。

ソーシャルワーカーの代表が、社会福祉士・精神保険福祉士であり、相談員や相談支援専門員、児童指導員、サービス管理責任者なども、広くソーシャルワーカーと位置づけられ、分野、施設、機関によって呼び方は異なることもある。相談支援事業所・ホームヘルパー施設・訪問看護施設・障害者支援施設・社会福祉協議会・地域包括支援センター・地域サロンなどが、ソーシャルワーカーが所属する施設や分野や機関であるといえる。

ソーシャルワーカーに必要な「技術」

ソーシャルワーカーに専門性が求められる理由は、援助を必要とする個々のクライエントやその家族との信頼関係を築き、直面している状況や抱えている問題を適切に把握し、その状況や問題の改善、解決に向けて適切な援助活動を行うためには、どうしても専門的な知識や技術および価値や倫理等の、すなわち援助者としての専門性が必要になり、ソーシャルワーカーが対人援助の専門職である以上、その専門性を高める努力を怠ってはいけないのである。

ソーシャルワーク実践をしていく上で、「技術」とは、知識を基に信頼関係とネットワークを形成し、長期にわたり生活とコーディネート支援ができる対人援助スキルである。その専門的技術の養成には、社会福祉現場を想定した演習と、実際の社会福祉の現場における実習が求められ、そのように養成された「技術」でなければ、クライエントに適切な援助活動ができないのであって、ソーシャルワーカーの「技術」は、その存在意義の実現可能性を左右するという重大な意味を持っている。

しかし、ソーシャルワーカーは「技術」だけに頼り、「技術」のみに終始してはならない。どれだけ高い技術を持っていたとしても、尊重すべきはクライエント本人の意思であり、私たちはあくまでクライエントのエンパワメントと解放を価値として、総合的かつ包括的な相談援助により「支援する立場」なのだという己の位置づけについて常に留意すべきである。相談援助の場面等においては、相談をする側と相談をされる側との関係が固定的になり、時として依存的な関係になる危険性があるからである。

社会福祉学を基盤とした高等教育の知識を持っている専門家として、人権を尊重し社会正義に則り相互援助の心で多様性を尊重するというソーシャルワークの価値観・倫理観を実現する、という非常に良心的かつ積極的に集団的責任を果たす社会構成員として大きな存在意義を持ちながら、クライエントと同じように、自らが置かれた状況の中で社会、組織や家族のなかで役割を持ち、周りの者との相互作用のなかで、助け助けられの相互援助を促進していく「相談援助」の理念を、自ら体現する一個の小さな存在であるとも言える。

今こそ求められているのは、ソーシャルワーカー(社会福祉士)

現代社会において、家族や地域の支え合い機能が低下し、家族に代わり高齢者や認知症患者など社会的弱者を支える機能の補完的・代替的な存在が必要とされている。そのような社会的要請を受け、社会福祉士は、社会的弱者が自己決定を可能にする環境への働きかけを行うべきである。自己責任をクライエントの自己決定の前提条件だと考えず、自己決定の結果を体験しているクライエントを引き続きサポートするとともに、やり直しができる状況を作ることが、クライエントの自己決定を可能にするといえよう。

クライエントの文化、風習、生活様式などを十分理解し、クライエントらしさやクライエントがもともと持っている強さや能力や可能性を尊重した支援を行うことで、その人らしい安心のある生活を送れるよう自立を支援する存在として、ソーシャルワーカーは真価を発揮するのである。

【キャンプ△】スノーピークおち仁淀川(高知県)に行った話

こんにちは、ちあき です。

やっとキャンプ記事、初投稿です。

とはいっても、私はまだテントもなければ焚き火セットもありません。

「え?じゃあキャンプなんて無理じゃん」

いえいえ

「なーんも持ってないけどキャンプみたいなことしてみたい!」

そんな人にうってつけ、なんでも借りられてワンコや赤ちゃんがいても大丈夫!なキャンプ地、それが「スノーピークおち仁淀川」なんです!

 

スノーピークおち仁淀川 とは?

キャンプの一流ブランド「スノーピーク」が直営しているキャンプ地のひとつです。

http://sbs.snowpeak.co.jp/ochiniyodogawa/index.html

 

“日本一の清流”仁淀川を身近に感じる、おち仁淀川キャンプフィールド。

水質日本一の清流・仁淀川が中央を流れる高知県越知町。その仁淀川に面したフィールドにオートキャンプサイト30区画とモバイルハウス「住箱」を10棟設置した宿泊棟を展開。スノーピークギア・アパレルを取り揃えた直営店も併設し、 仁淀川を感じるアクティビティとしてラフティング事業をスタート。高知の自然を存分に楽しむことができる、スノーピークの新業態キャンプフィールドです。

【住 所】

〒781-1326 高知県高岡郡越知町片岡4番地

【問 合】

【ストア】

09:00~18:00(*水曜定休)

【宿 泊】

オート区画サイト4,320円(13:00~翌11:00)

【日 帰】

オート区画サイト1,728円(10:00~16:00)

https://ec.snowpeak.co.jp/snowpeak/ja/campfield

高知県の他にも、北海道・新潟県・大阪府・大分県と、全国に5ヶ所存在します。

 

予約までの流れ

web予約をしなくてはなりません。電話では予約できません。

予約はこのページにアクセスして、日にちを選んで申し込みます。

https://camprsv.com/14025/rsv_list/

そうすると、テントを持っている「the・キャンプ」のひとのための『キャンプサイト』と『トレーラーハウス』の選択肢が出てきます。

 

私たちがなんの準備もないのにキャンプが楽しめたのは、この『トレーラーハウス』のおかげです。

 

「住箱-JYUBAKO-」とは

世界的な建築家隈研吾氏とスノーピークのコラボレーションで創りだしたモバイルハウス「住箱-JYUBAKO-」は、住まいと自然の関係を調和させ、まさに「自然指向のライフスタイル」を具現化しています。木のパネルを組み合わせたようなデザインは、トレーラーであることを一切感じさせず、日々の生活を柔らかく包み込む優しい雰囲気を持っています。
内と外をつなぐ役割を持つシンボリックな大窓やガラスの出入口も、木のパネルで閉じてしまえば、全体がシンプルな箱に見える設計。パネルを開いた時と閉じたときの表情の違いを楽しめるデザインです。

と、公式HPに書いてあります。

こんな室内です。

3月頭にうかがったのですが、寒いだろうと着込んで行ったのに、中は超あったかいのです!

おそらく相当断熱がしっかりしている作りなのでしょう。

寒ければエアコンも完備されているので、ご覧の通り赤ちゃんもぐっすりの快適さです。

■利用料金

2名まで 17,280円(税込)
小学生以下のお子様2名までは追加可能。1名追加ごとに3,240円(税込)追加。

大人は最大2名様まで。(大人の追加不可)
ゴミ処理料432円(税込)/1予約

■定員 2名

※小学生以下のお子様は2名まで追加可能。大人は最大2名様まで。(大人の追加不可)

■室内広さ 約11㎡

■室内備品

・セミダブルマットレス

・掛け布団・枕

・テーブル・チェア

・マグカップ

・シェラカップ

・ケトル

・ガスバーナー(これが最高でした)

・LEDランタンほおずき

・リトルランプノクターン

・室内LED照明

・電源コンセント

・エアコン

※すべて2名様分となります。
人数追加で追加される備品はマグカップのみとなります。
人数を追加されるお客さまは寝具のお持ち込みをお勧めいたします。

※アメニティは含まれておりませんのでご準備をお願いいたします。

 

だいたいのものが揃っています。

泊まるだけの場合追加で必要なのは、バスタオルとハミガキセットとシャンプーやリンスなどのシャワー時に必要なグッズ等くらい。

 

犬を飼っていらっしゃるご家庭に朗報なのは、キャンプ場自体は犬も入れる、ということ。

住箱に泊まる場合は、住箱のなかには入れませんが、テラス(ウッドデッキ)なら一緒に遊べます。リードは外してはいけないことになっていますから、注意は必要ですが。

こんな感じで、柵にリードを結べば、他の作業をしていても安心です。

 

川辺の素敵な景色をバックにバーベキューを楽しむなら

こんな感じのがしたいなら、予約時に「焚火&BBQセット」を必ずオプション追加しましょう!

 

焚火&BBQセットは、焚火台を使用してBBQを楽しめる素敵なセット(5,000円)です。

焚火台L、炭床Pro.L、焚火台Lベースプレ―ト、焚火台グリルブリッジL、焼アミPro.L、ベースプレ―トスタンドL/M、火ばさみ が付いています。

※炭はついておりません。(店内で購入可能)

住箱宿泊のお客様はウッドデッキでBBQ可能です。焚火を行う際はウッドデッキから降りて砂利の所でお願いします。

 

ちなみに、購入する場合はこちらで購入できます…。21,384円…余裕ができたらかな…。

 

 

 

☆追加で自分達で用意したものはコチラの10アイテム

・クーラーボックス(肉などを入れていく)

・BBQの肉や野菜(保冷剤同梱が必須)

・ペットボトルの飲み物

・インスタントコーヒーと砂糖ミルク(夜と朝、コーヒー飲むと最高です)

・炭と着火剤(売ってるけど高いので自前がお得)

・軍手2個(意外と使う)

・タワシ(借りたセットを水洗いするとき使いました)

・おやつ(夜なぜか腹が減る)

・菜箸(肉をひっくり返すのに割り箸でやると炭火が熱い)

・紙皿や割り箸(いくつか予備を持ちましょう)

・焼肉のたれ(忘れかけます)

 

だいたいホームセンターやスーパーや100均で揃うので、事前に買って車に積んだら安心快適です。

借りられるこのスノーピーク製の『GS-370・ヤエンストーブ レギ』というガスバーナーが、めっちゃカッコいい。

 

 

 

コーヒーを飲むとき使いましたが、火力強いし安定してるしすごく便利。お花見なんかでコレをサッと出してあったかいコーヒー淹れてくれたら、すごくカッコいい。

妻が「これいいなぁこれいいなぁ」としきりに欲しがっていました。笑

(結局、春の花見と登山で使うから、と買ってしまいました。)

 

神聖な朝の景色が最高!

住箱に注ぎ込まれる朝日に照らされて目を覚まし、外に出てみたら、こんな清々しい景色が広がっています。

鳥の声と山の木々が擦れる音くらいしかしません。まさに静寂の世界。

川は穏やかでまるで鏡のように山々を映しています。

朝から目覚ましで起きたくもないのに起こされ、朝食を寝ぼけた身体にねじ込む日常的な朝とは、全く違う「整う朝」を体感することでしょう。

 

いかがだったでしょうか?

これが一人当たり11,000円/泊で楽しめるなら私はお得だと思いました。

また行きたいものです。

ご家族で連休にちょっと変わった休日を過ごしてみませんか?

キャンプには興味あるけど道具が高いしなー…と二の足を踏んでいた方にも、キッカケにちょうどいいプランです。

 

では、また!