この動画で山田玲司さんが話していることがむちゃくちゃ重要だったので、要点を書き起こして考察してみる。
ちゃんと感じることのできる「まともな人」が「メンヘラ」になる、
ちゃんと感じることのできる人なんじゃないのって俺は思ってる。メンヘラって。
だからこそキツいことになっちゃうよね、この文明社会では。
だから俺は近代病だと思ってる。文明病みたいな。
本当にそうだよな、と思う。
この世の中は基本的に狂っている。
この資本主義経済がベースにある社会では、なんでも市場価値に換算して相対的に比較するし、合理主義が神よりも信仰されているし、とにかく人間がクズになる。
没人格化して機械のように生きることが正解の世の中で、病まないはずがない。
今の社会に適応できている人こそ狂っている。
だから、今の社会で成功を掴んでいるとかいって称えられている人を素直に憧れるのはやめておいたほうがいい。
人間をやめた人を参考にしても、人間をやめることになるだけだからだ。
まだ人間をやめていないまっとうな人が、耐えきれずにメンヘラになる。
だから、メンヘラこそまともな人、というわけ。
スターウォーズ問題
「親の問題」っていうものを解決できるかどうかっていうことを、子どもは関係ないのに背負わされるわけ。これは、本人のせいではないわけ。親がダースベーダーだったかどうかだよ。
これはいわゆるAC(アダルト・チルドレン)の話だ。
日本の家はほぼ機能不全家庭だといっても過言ではない。
過干渉・共依存のオンパレードで、何かしら闇を抱えた親に育てられて、そのまま闇を繰り越すことを何代もやってきたのが、日本人だろう。
学歴がなくて出世できず苦労したから、やたらと高学歴にこだわる父親。
旦那がパッとしなくてタワマンカーストでマウントを取られたトラウマがあるから、やたらとハイスペックな男と娘を結婚させたがる母親。
もう日本中だいたいおかしなことになっている。
おかしいと自覚していないだけで。
親はそういうトラウマからくる「偏執性」を子供に背負わせる。
子どもは自分の分身である親を信じているし、無条件で愛してしまうので、最初にその「偏執性」をインストールしてしまう。
そして、自分の問題ではない問題を背負った呪いに苦しむ。
「君は努力が足りない」とか「暗いからダメなんだ」とか、そういう簡単な浅ーい認識で人間を評価してきた歴史があんだけど、もういい加減分かってきてるでしょって、この時代ならさ。
(中略)
これ(親やその前の代の影響がその人のフォーマットをつくっていること、それは本人のせいではないこと)をわかんないで本人のせいにしたり薬入れたりとかするから…
そんな簡単に治んないですよって話。
最近医療がアホらしいな、と思うのはココで、本人しか見ていないのに何がわかるのか?というところ。
エビデンスが、研究結果が、とかいうけど、同じ家族背景で対象患者をリクルートすることなどできない。ここに抱えている呪いは程度も種類も違う。
そんな精神を病んだってだけで十把ひとからげに集めてきて、この薬使ったら効きました!とか言ってるのを聞くと、本当かよ?と思う。
担当医がちゃんと診察の過程で、背負わなくていい自分の荷物を下ろすのを手伝ってくれたから回復したのかもしれない。
あるいは、他人との出会いで、自分に気づきを与えてもらって、捉え方が変わった結果、そんなに悩まなくて済む状態になったのかもしれない。
人生の長い長い期間で、ほんの一瞬、よくなったからと言って、本当に効果があったといえるだろうか。
精神領域の実臨床というのは、それこそオーダーメイドである。
他人がポッと現れてちょっと見て「とりあえず今こんな感じだからこの病気だよね」と勝手にレッテルを貼って薬だしときゃ治るなら、そもそも苦労しない。
それぞれの物語に自分自身が向き合っていく手助けくらいしか、他人にはできない。治すとか治さないではない。その人自身にしか、その人を変えることはできない。
そのあたりに簡単に介入できる、と思っている時点で疑わしいことこの上ない。
水槽(アクアリウム)問題
中にいる魚って、魚単体が病気になるんじゃなくて、水槽全体が病気をつくるんだよ。
魚単体の話をしてもしょうがないんだよ。これが、患者単体の話、心を病んでいる人単体の話にしてはいけないっていうやつ。
もう結局そこって環境じゃないですか?って話。
結局、この社会でそこそこ良い位置にいるような人間が、心を病んでいる人の健全な心をわかるはずがないのである。
この社会でそこそこ良い位置にいるということは、この行政官僚制のバトルロワイヤルで生き残ってきた、「勝ち組という狂人類」のカテゴリにいる人だからだ。
狂っている人に、狂っていない人の気持ちがわかるはずがない。
そんな狂人たちに支配されているこの社会は、もう完全に終わっている。
この国のな、なんで心を病むかっていったら、だいたい1%の勝者と99%の負け犬っていうシステムになってんの。
「野球やりたい!」っつったときに全員がイチローになれないの。「そういうふうになったら良いなと思ってました」っていうひとたちがほとんどの国なのこの国は。
だからそこで夢を語るとかいうのが、まずそこでちょっとおかしいんだよ。
誰かが富めば、誰かが貧しくなる。
他人の幸せは自分の不幸になるシステムになっている。
そんな救われないシステムのなかで夢を抱いて前に進めと言われたって、そんなの無理に決まってるじゃないの。
もう『カイジ』の利根川さんみたいな人ばっかりである。
勝たなきゃゴミだとか言われて、それが正論で、そんな世の中で生きていて楽しいわけがない。
学校という地獄
学校ってさ、異常なシステムだと思うんだよ。
家庭でスターウォーズやって、学校でバトルロワイヤルやって、もう戦争から戦争ですわ。そんな毎日を送って「学校行きたくない」って言うに決まってるべ。
学校というのは、地獄である。
いきなり年齢が同じだから、と箱にぶち込まれて、そのなかでバトルロワイヤルをやらされる。そういう空間である。
成績・ルックス・運動能力。
そういう薄っぺらい限られた価値観で相対的に互いを評価しあい、1%のリア充と99%の有象無象に分けられるトラウマを製造する。1%のエリートも、金という虚しい紙きれを追い求める悲しい怪物として使い倒せるように型にはめられていく。
まさに蟲毒である。
お互いを敵として、モノとして認識させ、コントロールしやすい歯車を生み出すための奴隷養成所。それが学校である。
そんなとこ、行きたくなるわけがない。
行きたくなくなるのが普通だ。行けているほうが狂っている。
だけど、不登校というと、なんだか道から外れたダメな子だとか言われる。
逆だ。
まともだから、不登校になるんだ。感性がまだ死んでいないから、しんどくなれるんだ。
だから、私は子どもに学校なんてどうしても行きたくないなら行かなくてもいいからね、と言っている。
学校ってなんで…話の下手なね、公務員のね、つまらない話をね、1日6時間も聞かなきゃいけないのっていう、この苦行。
俺の若い時代を返せと言いたい。だって時計しか見てなかったもん。「終わんないかなー」しか考えないでしょそんなもん。そうでしょ?
なんでで12時になったら嬉しいの?おかしくない?1日の半分が終わっちゃうのに。
つまんないからだよ!つまんないから!
くそみたいな授業受けるから、学問っていうのがつまんなくなっちゃって、「学校つまんない」=「学問つまんない」っていってしまった人たちのなんと多いことか。
一生懸命授業の準備してくれていたんだと思うんだけど、申し訳ないけど、先生という人種の話は基本的にとてもつまらない。
教師は社会にまともに出ずに教師になることが多い。
教育学部で実習して、そのまま学校に公務員として就職して、民間で働いた経験がないので、社会でいろいろな人と話をしていろんな人がいるんだなということに触れる機会もない。
ずっと「学校」という異常なシステムの箱庭のなかにいた人間が、社会を語ることそのものが困難だ。だから仕方がないと思う。
実際、社会で不条理や苦渋を味わってから古典哲学に触れて、ハマりまくっている。
学問はこんなに面白いのか、と思う。
私が学校でやっていたことは、狂った異常なシステムで表向き正しいとされているノウハウだとか、受験というゲームを攻略するために必要な暗記方法だとか、そんな些末な似非学問であって、学問じゃなかった。
学問とは、生きることのど真ん中にあり、それは「学校」で机に座っているだけでは絶対に教わることができないものだった。
なのに、人生の大半を机にかじりつき続けてきた人が学問を語る。
もはやコントである。
生き延びて逃げろ
今どうしたらいいかっていうと「逃げろ」「生き延びて逃げろ」ってこと。
今はまだわかんないんだよ、でもこの先には巨大なカタストロフ(壮大な破滅)が待ってますから。一気に壊れるからバーッていろんなことが。
そうするとまた「空き地(フロンティア)」できるから。っていうことの繰り返しなんで歴史って。
だから、そのときまで「なんとか生き永らえろ」って話なの。
早く破滅してほしいな、と思う。
世の中が全部完全に壊れて、今までの価値観なんて木っ端みじんになってほしい。
言っちゃ悪いけど、だんだんとみんな気づいてきていると思うけど、もうこの社会はもうダメなんだ。
今はまだ外向きのカタチを保ってはいるけど、中身がもうスッカラカンの張りぼて社会だ。
だからそんな社会に否定されたって、気にするな。
頭おかしなやつがなんか言ってんな、って聞き流しておけばいい。
学校に馴染めなくても、一向にかまわない。むしろそのほうがいい。
変に周りをキョロキョロみて怯えながら空気を読んで、合わせようとしなくていい。どんどんクズになっていくだけだから。
不登校でもいい。むしろ行きたくないと言えてお前は偉い!と言いたい。私は親に洗脳されていたので、行きたくないという本心を握り潰してしまった。私よりもみんなのほうが優秀だ。誇るべきことだ。
おそらく苦労はあるだろう。
学歴がないことで、金が稼げないことで、今は不遇の時期を過ごすかもしれない。
しかし、全てが終わったとき、メンヘラこそが世界を再構築できる救世主でもある。
それまで、ともに狂人の圧政から逃げて、生き永らえよう。