こんにちは ちあき です。
断酒から1年半~2年たつと、完全に安定期に入るといわれている断酒期間ですが、2週間前後、2~3ヶ月前後、6ヶ月~1年前後の3つのタイミングで特に再飲酒(スリップ)しやすいことを以前記事にしました。
今回は、再飲酒に陥ってしまうときの4つのタイプについて整理したいと思います。
①抑うつ型
→ 抑うつ気分・意欲低下・不安定・疲れやすい・食欲減退
飲酒なしの社会生活にはまだ不慣れな時期に、知らず知らずのうちに精神的疲労感が増大しており、それがストレスとなって抑うつ状態になります。
このストレスをお酒で晴らしたい欲求にかられ、スリップすることがあります。
②衝動型
→ 著しいイライラ感・衝動的な行動・不機嫌で怒りやすい・攻撃的になる
些細なことでイライラしやすくなります。運転していて無理な割り込みをされたときなど、普段ならそんなに癪に障らないことにカッとなってしまいます。
私の場合、特に約束を破られたり予期せぬ予定変更をされたりすると激しくイライラしました。車の中で声が枯れるまで叫んだり、ハンドルをこぶしから血が出るほど殴ったりしないと収まりませんでした。
③神経症型
→ 頭痛・食欲不振・心気症
慢性的な頭痛に悩まされたり、極度に食欲が落ちたり増進したりして極端に痩せたり太ったりします。これも、今までアルコールでごまかしてきた生きづらさに直面することによるストレスによるものです。発汗・下痢や便秘などの消化器症状・頭重感など、自律神経障害の症状に見舞われ、不眠に悩まされる人もいます。
④精神病型
→ 躁うつ病状態・精神病状態
理由のない万能感(何でもできるという不自然な力の漲り)に満たされて、大量の株を購入してしまったり、会社を立ち上げてしまったり、多額の借金をしてすべてギャンブルに投じてしまったり、突飛な行動をするのがこのタイプです。
また、「誰かに監視されている」「携帯電話が傍受されている」「仕事中に休憩しているとき、サボっていないか追跡調査されている」などの根拠のない妄想に苛まれ、精神衰弱してしまうこともあります。
私はMRとして営業している日中、車の中で休憩していても、「常に監視されているような気」がして、実は未だにどこにいても落ち着けません。
休憩していても携帯電話の着信があると、何の用件なのか気になるのですが、電話する気力がないのでコールバックができず、毎日目がピクピク痙攣します。
意識していなくても、実はストレスがかかっている
できるだけ無理せず安静にしているのでストレスはかかっていない、と錯覚しがちですが、飲酒しない社会生活を始めるだけでも、実はかなりストレスがかかっています。
今まで飲酒して脳を抑制し感覚を誤魔化していた生活から一変して、すべてを素面のまま受け止める生活になっただけで、かなり環境の変化が起きています。
精神的疲労感が増大しているにもかかわらず、「疲れていないはずだ」「こんなことではだめだ」と頑張りすぎると、ストレス過多になり、お酒の魔力に囚われやすくなってしまいます。
まずは、激しい気分の動揺・焦燥・攻撃性UP・不機嫌・抑うつ・不眠・食欲不振などの症状が出てもしかたがない、と割り切るのも大切です。
断酒しているだけでも相当の努力をしています。
これは、なかなかお酒を飲まない人や家族には理解してもらえないかもしれません。
でも、断酒している人間ならわかってくれます。今、あなたがどれだけ苦しいか。
だから、断酒会やSNSで同じ立場の人と交流することが、この時期救いになるのです。
そのうえ、転職したり、再就職するなどして、家族や職場など対人関係が変化したりすれば、尚更です。
「今まで入院していたのだから早く社会復帰しなくては」
「家族や会社の信頼を取り戻すためにも頑張らなければ」
などと無理をして働きやすいのですが、これが大きな落とし穴になるのです。
焦ってはいけません。断酒に向き合っているだけでも、あなたは偉い。
2年間はまともなメンタルで居られなくて当然です。
なかなか安定しない自分を、ある程度、許してあげましょう。
いかがでしょうか。
私も自分を許せなくて焦り、何度も失敗しました。
そもそもこの病にかかる人は、自堕落でいい加減な人ではなく、「真面目で几帳面で完璧主義」の人が多いと言われており、余計に再飲酒(スリップ)しやすいのですが、社会的な評価や偏見は正反対のキャラクターとして認識されているので、しばしば誤解され必要以上に叱責を受け、ますます自分を責めることになりやすいのです。
そんなときは、1日1日断酒を続けている自分に〇をあげてほしいと思います。
では、また!