私の上司が哀れでならない。
典型的な没人格で、毒を撒き散らしている。
しかしその自覚はない。
私はどうにかしてやる義理もないし、何かしてやることもできないので、遠くから眺めているわけだが、どうも鬱陶しいことには、私にちょっかいをかけたがる。
彼は、とにかく他人を管理下に置きたいし、コントロールしたい、と思っている。
そして、上司だから部下を完璧に行動管理すべきだし、そのために部下は「報連相」を徹底すべきだと思っている。
なるほど、それは彼にとって「正しい」らしい。
しかし私から見れば、それは「彼の中の正しさ」であって、私にとってはそうではない。
部下であろうと管理しコントロールすることはできない。
他人をコントロールすることは人間にはできないから。
できないことをしようとするからストレスが発生する。彼が私を管理できないからではない、そもそもできないことを彼がやろうとするから、お互い無駄なストレスを抱えることになる。
報連相であっても、大してやる必要を感じない。やる価値がないことはしなくてよい。
この上司の場合、損得でしか物事を捉えられない。
だから私が活動したことについて有益なアドバイスはまず見込めない。
さらに、損得であれやこれやと意味のないタスクを増やす傾向がある。
つまり連絡自体がリスクとなる。
そのため、連絡は自然と最小限になる。
さらにまずいことには、無理にコミュニケーションを取ろうと彼方からしつこくメールや電話をしてくる。
ウザいから別れようかなと思われている残念な彼氏が、特に何か行動を改めるでもなくしつこくLINEを送るみたいなもの。
本来なら着拒案件だ。
まだ気を遣って着拒しないだけありがたいと思ってもらいたい。
こんなにバッサリと見限ったのにも、背景がある。
私は、最初はちゃんと話を聞き、話をしていた。
彼の価値観を理解してできる限り譲歩しようと思ったし、私の価値観にも最低限配慮できる人だと、当時はまだ信頼していた。
話してみて、ああ、これはダメだ、と悟った。
まるで人の話を聞いていない。
耳を通過してはいるが、配慮する気が毛頭ない。
私は、以下のことをあらかじめアサーティブに伝えていた。
・管理されたり監視されたりすると、極端にパフォーマンスが落ちるので、できる限り信頼して任せてほしいこと
・必要なことは期日までに相談するので、あれはどうなったコレはどうなったと過干渉しないでほしいこと
・基本的に他人と話すことは私にとってかなりのエネルギーを使うので、会議やミーティングは最小限にしてほしいこと
全無視である。
彼は、自分のやり方を1ミリも変える気がなかった。
自分のほうが偉いと心の底では思っているから。
従うのが当たり前だと思っているから。
部下の発言やお願いなど、軽視しているのである。
だから、自分が逆に軽視されるとも知らずに。
彼からすると、なぜ私が思うように従わないのか、とても腹立たしく、理解できないと思っているだろう。
それは、残念だけど、彼には一生わからないと思う。
自分が他人にしたことは、報いとして己に返る。
私は私を軽視する人を重視しない。
聞く気がない人間に話すほど暇じゃない。
私のことを考えていない人の指示には従わない。
私は、私の心からの命令にのみ従う。その権利は誰にも奪えない。
被雇用者だろうと、部下だろうと、できないものはできない。
不服なら給与を下げればよく、要らないなら解雇すればよい。
私は私が働けるように働く。
私の働き方をうまく活かせるように考えるのは会社の仕事。
私は今の会社が合わないなら他で働くだけだし、なんなら独立して事業をする予定なので、特に社内の評価にはこだわっていない。というか、どうでもいい。好きにつければよい。
私の価値がわからないようなら、そこまでの会社だということ。
彼は、会社の評価を恐れているし、正しさを恐れている。
だからそれを意に解さない私をみると心がざわつき、余計に言うことを聞かせたくなる。
自分の価値観が否定されたように感じ、世界が崩れるような不安を感じるからだ。
そうやって「こいつが間違っている」「こいつが馬鹿でダメなんだ」と思って過干渉している。
躍起になって穴を探そうとする。
他人の過失を探し求め
常に怒り猛る人は
煩悩の穢れが
増えてゆくでしょう他人の過ちを
見るのではありません他人のしたこと、
しなかったことを
見るのでもありませんあなたはただ
自分がしたこと
自分がしなかったこと
だけを見ればよいのです#ダンマパダhttps://t.co/ik4YwjZXPe— ちあき🏳️A4C (@chiakiA4C) September 21, 2022
無駄なことをしているなぁ…と呆れる。暇で羨ましい。私は彼との無益な関わりを削減し、もっと楽しいことにリソースを使いたいから、申し訳ないけど適当にあしらっている。
早くあきらめて自分の人生に目を向けられるといいな、と陰ながら応援しつつ。
私も好きなように思っているから、彼も私を好きなように思えばいい。
私の価値は、この上司がどう思おうが、会社の社内評価がどうなろうが、1ミリも揺らぎはしない。だからどうでもいい。
彼は「なぜこんな冷え切った関係になってしまったのか」と内省できる謙虚さが足りないなぁ…と思う。
でも私にはどうしようもない。彼が気づき改めない限り変化は見込めない。
自分には至らないところなどなく正しいと勘違いしているから、その可能性に思い至らない。
残念なことだ。
実に哀れな人生だな、と同情を禁じ得ない。
でも私には関係ないから、気にすることもなく、ただ一切は過ぎていくのである。
諸行無常。諸法無我。
お互いにそれぞれ、善く生きることに集中しよう。
生きる世界が違ったね、という話。