【発達障害】依存症になる才能を開花させないために

こんにちは、ちあき です。

今日は発達障害の傾向から私が陥った依存症発症の背景を振り返ってみます。

 

ASD+ADHDタイプは依存症の才能があるかもしれないという説

私はASD+ADHDタイプの発達障害です。

ASD は、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群・広汎性発達障害。

ADHDは、注意欠如多動性障害。

この二つはDSM5(※ DSM-5 = 「精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版」アメリカ精神医学会作成)という基準から診断すれば全く別物に見えますが、実臨床では見分けがつきにくい障害です。

 

 

引用:https://www.kaien-lab.com/faq/1-faq-developmental-disorders/adhdasd/

 

どうしてここまで判断が難しいのか?それは難しい話を少しだけすると、ASD であれ ADHD であれ、前頭前野という脳の部分に関わっている、つまり実行機能という判断や行動をつかさどるところが他の人と違うから、ということになるでしょう。

(中略)

こだわりの強さは ASD 的(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群・広汎性発達障害)、一方で切り替えの難しさは ADHD 的(注意欠如多動性障害)です。しかし、これらは混同されることが多いのが実際です。

引用:https://www.kaien-lab.com/faq/1-faq-developmental-disorders/adhdasd/

 

ADHDの傾向を分けるとわかりやすいと言われていますが、2つのうちのひとつとして、不注意優勢型 というタイプがあります。

物をなくしやすい、ミスが多い、気が散りやすい、過集中で切り替えが難しい、段取り良くできない等 がこのタイプです。

また、ASDの特徴の一つにこだわりの強さ があります。好き嫌いが極端、自分のルールを曲げられない、ルーティン通りにしないと不安等 が具体例です。

 

この二つが組み合わさるとどうなるか?

 

以下のような特性で「依存先が偏る」ということが起こりやすくなります。

 

○好き嫌いが極端で0か100かの思考なので、一つの拠り所に過集中する。一度集中のスイッチが入ると時間の経過を忘れ、気づくと今度はスイッチが切れたように疲れ切る。

○ASD的な常に全力投球の完璧主義思考で、手の抜き方がわからずに疲れすぎてしまう。少しのミスが許せず自分を責める、あるいはミスをした他者を責めてしまう。

○しかも自分のルールを曲げられないので他人からのアドバイスは耳に入りにくく、自分が納得しなくてはルールを変えられない。

○社会での情緒的な相互交流の障害があり、興味や感情、愛情など相手と共有できる割合が少ないために人間関係を築くことが苦手。一般的でない人へのかかわり方をしたり言葉のキャッチボールに失敗してしまったりしてコミュニティから孤立しストレスを抱えやすい。

 

つまり、ビジネスに例えるなら一社だけと濃い取引依存関係を続けるような、限られた取引先との一極集中型の依存関係になりやすいと言えます。

人間とはうまくいかないので、ASD ADHD が社会生活を送ることでストレスを抱えやすい脳の前頭前野を鎮静させてくれるアルコールや睡眠薬や薬物などの依存性物質に頼ったり、苦痛を紛らわすために快感ホルモンを分泌させてくれるギャンブルに傾注したり、他人に受け入れてもらいやすく他人と肌の触れ合いができオキシトシンを分泌できるセックスを繰り返したりしてしまうのでは、と考えています。

だから最終的に、アルコールやセックスやギャンブルや薬物など、自分が納得してのめり込める依存先のみに頼ったツケがまわり、キャパを超えて依存症になる、というわけです。

 

依存先を増やす、という解決策

たくさんのクライアントと少額で取引していれば、取引額が同じくらいだとしても、一斉に取引停止になることはないのでリスクは分散され、安定した経営や投資が可能になりますよね。

それと同じように、アルコールだけ、薬物だけ、ではなく、前頭前野を解放するような複数のストレス発散手段があれば「これがダメならあれでいこう」みたいなことができて依存し過ぎずにすみます。

 

 

 

アルコール依存症はうつを併発しやすいということがデータがあります。

うつ病とアルコール依存症の時間的な関係から、うつ病が先行してアルコール依存症が合併する場合は一次性うつ病、アルコール依存症が先行してうつ病を合併する場合は二次性うつ病と呼びますが、うつ病とアルコール依存症の合併には4つのパターンが考えられます。

  • a. 単なる合併または共通の原因(ストレス・性格・遺伝因子など)による場合。
  • b. 長期の大量飲酒がうつ病を引き起こした場合。
  • c. うつ病の症状である憂うつ気分や不眠を緩和しようとして飲酒した結果、依存症になった場合。
  • b. アルコール依存症の人が飲酒をやめることによって生じる離脱症状のひとつとしてうつ状態がみられる場合。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-006.html

 

上記のようにアルコール依存症を持っている人がうつ病を発症する確率は19〜21%です。

米国における一般住民を対象とした大規模調査で現在または過去にアルコール依存症と診断された人の調査によると、依存症の人には調査前1年間に限ってもうつ病が27.9%にみられて依存症ではない人と比べてうつ病になる危険性(オッズ比)は3.9倍、躁うつ病は1.9%にみられてオッズ比は6.3倍といずれも高い頻度で合併することが示されました[4]

参考文献:

1.Sherbourne, CD, Hays, RD, Wells, KB et al.
Prevalence of comorbid alcohol disorder and consumption in medically ill and depressed patients.
Arch Fam Med 2: 1142-1150, 1993.

2.Grant BF, Harford TC.
Comorbidity between DSM-IV alcohol use disorders and major depression: results of a national survey.
Drug Alcohol Depend 39: 197-206, 1995.

3.Regier DA, Farmer ME, Rae DS et al.
Comorbidity of mental disorders with alcohol and other drug abuse. Results from the Epidemiologic Catchment Area (ECA) Study.
JAMA 264: 2511-2518, 1990

4.松下幸生, 樋口 進.
飲酒とうつ状態の早期発見.
こころの科学 125: 43-48, 2006.

 

私は二次性うつ病と診断され治療をしておりました。

おもしろい!と思う脳の働きそのものが弱っていると、他の依存先を探すのに苦労する感覚があります。しかし、立ち直るためには、なんとかして多数の楽しみに繋がる努力を継続してみるしかありません。

だから、予防的に、依存しないのではなく、逆に依存先をあえてたくさん抱える、というアプローチが、逆に依存症発症を予防するんじゃないか、というのが今日伝えたい独り言です。

すでに発症してしまってからは、本当にしんどいです。

やる気が起こらないし、毎日何も楽しくないし、砂を噛むような日々。

なのに「飲まないことを共に称え、お互いに今と家族に感謝しなくてはならない」と言われて責められている気がして辛いです。

依存性の高い物質や行為を避け、限られたエネルギーを有効に活用するために、支えが多数できるまでは、不快に感じることはなるべく切り離すことが大切ですね。

やる気を怒りや悲しみに根こそぎ奪われては、他の杖を探すことができませんからね。

ぼちぼち、頑張りましょうね。

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