在宅ワークやオンラインミーティングが日常になった今、わずらわしいコードから解放されて自宅での仕事時間を快適に集中して過ごせる完全ワイヤレスイヤホンが人気です。
しかし、いざ調べてみるとAirpodsPro高っけー!!ってなりません?
他に良いのないのかな?と思って調べてみるも、価格幅が広いうえに種類が多く、違いがわからなくて悩んでいませんか?
できれば使用目的に最適なイヤホンを選びたいですよね。
そこで今回は特に「ビジネスシーンで完全ワイヤレスイヤホンを使いたい人」が知っておきたい3つのポイント
①音質
②ノイズキャンセリング機能
③マイク性能
を詳しく解説しながら、本当にオススメの完全ワイヤレスイヤホンを紹介していきます。
完全ワイヤレスイヤホンの選び方
高音質のいい完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ
イヤホンには「ドライバーユニット」(以下、ドライバー)というパーツが内蔵されています。音声信号を音に変換する振動板・コイル・マグネットなどで構成されています。振動板の口径が大きいほど低音再生で力を発揮する反面、振動の大きい高音域に弱くなります。また、口径が大きくなればなるほど音域にブレが発生して応答性が下がります。
ドライバーユニットの違いが、得意な音質を分けます。
「ダイナミック型」と「BA型(バランスドアーマチュア型)」があります。二つのタイプを兼ね備えた「ハイブリッド型」を合わせて3種類です。
2つのタイプをそれぞれ見ていきましょう。
重低音にこだわる楽曲重視なら「ダイナミック型」
重低音とは、20Hz〜100Hz付近の低い帯域の音域のことです。低音は360度に広がる性質を持っています。そのため、低音再生にはヘッドホンや耳栓型(カナル型)のように外に音が漏れないよう気密性が高いデバイスが適しています。そのヘッドホンの一般的な駆動方法として「ダイナミック型」があります。
ロックやヒップホップ、ダンスミュージックなどの楽曲を迫力たっぷりの音質で楽しみたいドンシャリ派なら、このダイナミック型が適しています。
中〜高音域がクリアなバランス派は「BA型(バランスドアーマチュア型)」
中〜高音域とは、500Hz〜20kHzの音域のことです。高音になるほど、音は真っ直ぐに耳に届く性質を持っており、人間が聞き取りやすい音域は300〜3000Hzと、中音域に近い音域です。
BA型は主に耳栓型(カナル型)に使用される方式で、小型化が容易なことから補聴器に採用されています。クリアで明瞭な音が特徴です。
必然的に小型化する必要がある完全ワイヤレスイヤホンは、BA型か、小型化したダイナミック型を採用しています。
最新のモデルはいずれもオンラインミーティングや通話などビジネスシーンでの使用に十分耐えうる音質性能を兼ね備えています。音楽鑑賞の音質にも特にこだわるなら、ダイナミック型をお勧めします。
参考:ハイレゾ音源好きはコーデックで選ぶ
ハイレゾ音源とは「解像度の高い音源」のことで、まるで目の前にいるかのような臨場感が楽しめる音源として親しまれています。
コーデックとは、音声を圧縮する方式のことです。
一般的にイヤホンの仕様には「SBC」というコーデックが採用されています。SBCより高音質なコーデックが「AAC」で、AirPodsProにはSBCとAACが採用されています。
さらに高音質再生に対応できるコーデックとして「aptX HD」「LDAC」があります。
職業柄ハイレゾ音源に対応しなくてはならない人や、より高音質な音声出力を望む人は「aptX HD」「LDAC」を採用しているイヤホンを選びましょう。
※スマホやプレイヤーが「aptX HD」「LDAC」に対応していないとスマホやプレイヤーのコーデックで再生されるので、注意しましょう。
ノイズキャンセリング機能で選ぶ
在宅ワーク中の家族の話し声や通勤電車内の環境音をシャットアウトし、集中したいことに集中する。そのためにはノイズキャンセリング機能が欠かせませんよね。
ノイズキャンセリングには2種類の方法があります。
パッシブ・ノイズキャンセリング(PNC)
イヤホンの形状や材質の工夫によって物理的に雑音を遮断する(簡単に言えば、耳栓をして聞こえなくする)方法で、高音域のノイズ低減が得意です。特殊な技術や処理を必要としないため、比較的安価に導入できるのが特徴です。
アクティブ・ノイズキャンセリング(ANC)
デジタル処理によって雑音を打ち消す方法です。雑音と反対の形の音波を生み出すことで、音を相殺する、という処理をするのですが、リアルタイムに正確に音波を生み出すためには高度なデジタル設計技術が必要です。そのため、この技術を搭載しているイヤホンは価格が高い傾向があります。「AirPods Pro」に搭載されているのはこの技術です。
ノイズ低減は低音域〜中音域が得意で、周りにいる人の話し声や生活音を遮断するのに適しています。
在宅ワーク中の雑音を気にせず仕事に集中したいなら、ANCが搭載されているかどうかは要チェックです。
マイクの性能で選ぶ
相手との通話をスムーズに行うために、マイクの性能は重要なポイントですよね。
ここでは、筆者が出力された音声を聴き比べて、実際に音声をクリアに届けていると感じたモデルに搭載されている、3つの機能をご紹介します。
デュアルビームフォーミング機能
マイクを2箇所に設けて音の差異を感知し、発言者の音声以外を拾わないようにする仕組みです。「AirPods Pro」に搭載されているのはこの技術です。他には、Beats Studio Buds などのモデルにも搭載されています。
ノイズリダクション機能
Anker社のマイクの機能のひとつです。両側合計6つのマイク全てにノイズリダクション機能が搭載されています。同社は、マイクの数とこの機能が組み合わせることによりデバイスのマイク性能を向上させています。ZoomやTeamsで会議中通話する際の音声に違いを実感することでしょう。
同じような機能に、「cVcノイズキャンセリング機能」があります。
クアルコム社のソフトウエア技術で、cVc(Clear Voice Capture)という略称の通り、入力された音声を識別しそれ以外の雑音をソフトで分離することで、通話相手にノイズを伝えないようにする技術です。
cVcノイズキャンセリング機能は最新の完全ワイヤレスイヤホンには標準装備されており、こちらの音声をきれいに伝えられるよう設計されています。
骨伝導テクノロジー
Jabra社の独自技術の一つです。強風などによる風切り音を検知すると音声入力を自動で切り替え、顎の振動から伝達される音声を捉えることで風切り音を除去します。
仕事柄外回りをする方で、屋外にいるシチュエーションで通話しないといけないケースがある人にはオススメの技術です。
このように、マイク性能には各社独自の工夫を凝らしています。
音声入力に強いモデルを探したい場合は「こだわりの独自技術を搭載しているか」をチェックしましょう。
その他・便利機能で選ぶ
他にも、ユーザーのさまざまなニーズに応える便利機能をいくつか紹介します。
スポーツシーンでの使用も考えるなら防水防滴機能をチェック
「IP(International Protection)コード」をご存知ですか?
2003年に国際電気標準会議(IEC)によって定められた、電気製品の防水・防塵性能を表す規格です。
「IP45」などと表記されます。この場合、この製品は「防塵性能=4、防滴性能=5」という意味です。つまり、防滴性能はIPコードの後半の数字をチェックします。0〜8まで全9等級で評価されます。
ランニングで使用するなど汗に濡れても大丈夫なレベルであれば、4(IPX4)以上が必要です。
ハードなアウトドアシーンでの使用を考える場合は、7(IPX7)以上をお勧めします。
長時間に及ぶ通話や会議が多いなら再生時間で選ぶ
マネジメント・管理職・事務職のビジネスマンの方は社内ミーティングが仕事の大半を占めます。ひとつの会議が終わればすぐまた次の会議、と長時間使用になることが多いでしょう。
そんな忙しい「電池切れにならないかどうか」が気になりますよね。
その場合は、「連続再生時間」をチェックしましょう。完全ワイヤレスイヤホンは内蔵されているバッテリーが小型のため、平均3〜4時間が一般的です。しかし近年では10時間を超える連続再生時間を誇るモデルも登場しています。
長時間使用を考えている方は「連続再生時間」が長いモデルを選びましょう。
完全ワイヤレスイヤホン おすすめ 3選
ここまで、ビジネスシーンで使用する完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ際にチェックすべきポイントをまとめてきました。
ここからは、紹介した重要ポイントを踏まえ、Air pods Pro を含めたおすすめモデル3選を紹介します。
モデル名:Anker Sound core Liberty Air2 Pro
メーカー:Anker
希望小売価格:12,980円
【製品詳細】
イヤホン重量:(片耳)約5.0g
ケース重量:約62.0g
連続再生時間:最大6時間(ケース併用時最大21時間)※ノイズキャンセリングモードの場合
防水性能:IPX4
Bluetoothコーデック:SBC / AAC / LDAC(※ファームウェアのアップデートが必要です)
Bluetoothバージョン:5.0
Bluetooth対応プロファイル:A2DP, AVRCP, HFP, HSP
ノイズキャンセリング(ANC有無):○
マイク性能:ノイズリダクション機能
特徴:マイク性能・防水性能・高音質に対応しているにも関わらず、1万円台で入手できるコスパ最強モデル。独自技術「ウルトラノイズキャンセリング」により環境に合わせたノイズキャンセリングのモード選択が可能。
モデル名:Jabra Elite 7 Pro
メーカー:Jabra
希望小売価格:24,800円
【製品詳細】
イヤホン重量:(片耳)5.4g
ケース重量:44.0g
連続再生時間:最大8時間(ケース併用時最大30時間)※ANCオンの場合
防水性能:IP57
Bluetoothコーデック:SBC / AAC
Bluetoothバージョン:5.2
Bluetooth対応プロファイル:A2DP, AVRCP, HFP, HSP.SPP
ノイズキャンセリング(ANC有無):○
マイク性能:骨伝導テクノロジー
特徴:補聴器の老舗メーカーで、リモート通話・WEB会議に特化したスピーカーフォンでも高いマイク性能・通話品質を誇るJabra社の最新モデル。調整可能な ANC とヒアスルー機能により、自分の周囲の音をどの程度聞くか、または聞かないかを完璧にコントロールできる。防水レベルの高さも魅力。
モデル名:Air Pods Pro(第2世代)
メーカー:Apple
希望小売価格:39,800円
【製品詳細】
イヤホン重量:(片耳)5.3g
ケース重量:50.8g
連続再生時間:最大6時間(ケース併用時最大30時間)
防水性能:IPX4
Bluetoothコーデック:SBC / AAC
Bluetoothバージョン:5.3
Bluetooth対応プロファイル:A2DP, AVRCP, HFP, HSP
ノイズキャンセリング(ANC有無):○
マイク性能:デュアルビームホーミング機能
特徴:根強い人気があるApple社の完全ワイヤレスイヤホン。高性能の通話音質とマイク性能に加え、防滴性能もある隙のない完成度を誇る。
完全ワイヤレスイヤホンまとめ
本記事のポイントをまとめます。
①音質
ドライバーユニットには「ダイナミック型」と「BA型(バランスドアーマチュア型)」「ハイブリッド型」がある。
完全ワイヤレスイヤホンの場合、オンラインミーティングや通話などビジネスシーンでの使用を考えるなら、そこまでこだわる必要はない。
楽曲の音質にもこだわるなら「ダイナミック型」が最適。さらに高音質再生に対応できるコーデック「aptX HD」「LDAC」搭載のモデルを選ぼう。
②ノイズキャンセリング機能
ノイズキャンセリング機能は「PNC」と「ANC」の2種類がある。
在宅ワーク中の雑音を気にせず仕事に集中したいなら「ANC」が搭載されているかどうかで選ぼう。
③マイク性能
マイク性能には各社独自の工夫を凝らしている。
音声入力に強いモデルを探したい場合は「こだわりの独自技術を搭載しているか」をチェックしよう。
④その他・便利機能
汗に濡れる可能性がある人(ランニングやウォーキングでも使用する人)は、「IPコード」が4(IPX4)以上のモデルを選ぼう。
立て続けにあるオンライン社内会議などで長時間使用する方は「連続再生時間」が長いモデルを選ぼう。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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